問題解決のプロに聞く「ネガティブ思考」の元凶を断つ意外な方法
マッキンゼーをはじめ外資系コンサルティング会社を経て独立。現在はエグゼクティブコーチなど多方面で活躍する大嶋祥誉(さちよ)さん。 思考メソッド「問題解決1枚シート」の生みの親でもあり、数々の著書も出されています。 そんな大嶋さんに、今日からできるTiny hackを教えていただきました。
こんなにある「10時就寝」のメリット
1つめは、「早寝・早起き」。早寝・早起きの重要性はよく知られていても、実際に実現できている人は少ないのではないでしょうか。 大嶋さんも、以前は典型的な夜型の生活を送っていたそうです。夜中の静けさが、やる気とモチベーションをスイッチオンして、午前3時、4時まで仕事することもよくあったとか。 ただ、それが日中のパフォーマンスを下げ、不安といったネガティブな気持ちをもたらす元凶であることに気づいたんです。それで、徐々に早い時間帯の就寝へシフトさせていきました。いろいろ試して、自分としての理想は午後10時頃。朝は、アラームなしで5時頃に自然に目が覚めます。10時就寝は早いと思われるかもしれませんが、さまざまなメリットがあります。私の場合、睡眠の質が上がっていって、それまで蓄積した疲労が取れたことです。それに伴った変化として、問題に対する捉え方が変わりました。それまでは、仕事上の問題があれば「なんとかしなきゃ」と焦って、無駄な動きもしました。ですが、早寝によって考えがプラスの方向へ変化しました。問題を問題と感じなくなったのですね。もちろん問題は厳然と存在しているのですが、なんとかなると思えるようになりました。 大嶋さんは、次のように続けます。 それで気づいたのですが、問題にフォーカスしてやみくもに焦るのは、疲れているからなのだと。疲労が蓄積していると、全般的にネガティブになっていきます。こうなったらどうしよう、ああなったらどうしようって、いたずらに悩んでしまったり。その状態で朝出勤して同僚と顔を合わせても、無愛想感が満載なので、相手から敬遠され社内の人間関係も悪くなるなど、いいことはありません。溜まった疲労がなくなることで、問題の解決策や良いアイデアがすぐ出てきたり、フルフォーカスで集中できたりとか、いいことづくめです。朝から機嫌がいいので、人間関係もよくなっていきますよ。