「久本雅美さん」「岸本加世子さん」「山本リンダさん」の献金の額は…元創価学会員「長井秀和」が明かした、没後1年「池田大作氏」と芸能人たち
人脈自慢
カネが配れなくなっても、池田氏は人脈自慢を繰り広げて虚勢を張っていた。 「池田先生は小学生を前に“日中友好のため要人を日本に連れてきた”とよく話していて、教師たちが“池田先生は世界で認められた人だから、海外からも偉い人が来る”と補足していました。それが誰だったか覚えていないレベルですけど、私が学校に通っていた80年代は世間の池田批判が激しくて、学会内では“世界のイケダ”を学会員たちに刷り込ませようと必死になっていました。昔は三船敏郎などの大物俳優もいましたが、私が物心ついた頃の池田先生は、人脈自慢で世界の要人をダシに使ったり、どこそこの国から勲章をもらった類の話をすることが多かった印象です」 生前ノーベル平和賞を狙っていたとされる池田氏が、広報活動の謳い文句に〈キング(牧師)、ガンジー、イケダ〉と、世界的な偉人と自らを並べて盛んに連呼していた時期と重なる。 最後に長井氏はこう話す。 「現世で池田先生は煩悩にまつわることはいろいろやり尽くしたんじゃないかという気がします。私個人としては学会のことで苦しむ被害者をたくさん知っているので、素直には肯定できない気分ですね」 確かに学会でも無理な献金などで家庭が崩壊したケースは少なくないとされる。池田氏の死を契機に、広告塔となった芸能人らも自らを省みる必要があろう。 *** 今年10月、公明党は池田氏没後初めての国政選挙を戦った。自民党の裏金問題の影響もあり、選挙前の32議席から24議席へと大きく後退。石井啓一代表も落選、“常勝”と言われた大阪でも全敗。比例でも前回衆院選から100万票以上を減らした。 この選挙でも学会芸能人たちは陰に日向に公明党議員の支援を行ったが、その努力は実らなかった。カリスマ指導者と、彼に愛された芸能人たちの影響力で、勢力拡大――。創価学会の組織を大きく発展させてきたこのモデルに、1つの区切りが訪れているのかもしれない。 【前編】では、氷川きよし、滝沢秀明らの厚い信仰心について証言している。 デイリー新潮編集部
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