頂点に君臨するRS1600 低質なレプリカにご注意 フォード・エスコート Mk1 UK版中古車ガイド(2)
購入時に気をつけたいポイント
■ボディとシャシー 複雑な形状にプレスされたフロアは、錆びがちだが修復は難しい。フロントフェンダーやストラットトップ、フロントガラスを支えるAピラー、スカットルパネル周辺なども錆びやすい。 ストラットトップには、シャシー番号が刻印されている。これが正しい番号で残っているなら、状態の良い証拠といえる。 他にも、リアフェンダーやドアの底部、ヒーター回り、スペアタイヤや燃料タンクの周辺、シャシーレッグ、リアシート下のフロアパン、サイドシルなどが弱点。アンチロールバーとリアスプリングのマウント部分も要確認。 ■エンジン 4股の排気マニフォールドとツイン・ウェーバー・キャブレターが組まれ、1600GTでは87psという悪くない最高出力を発揮した。メキシコでは、160km/h以上のスピードまで軽々と加速した。 現存するエスコートは、エンジンが載せ替えられた例も少なくない。異音やエンジンオイルの消費量、オーバーヒートの痕跡などを確かめる。ラジエーターは、内部が詰まることがある。 RS2000では、カムシャフトが摩耗しがち。タイミングベルトの交換履歴を確かめる。 ■トランスミッションとサスペンション 構造はシンプル。クラッチとトランスミッション、アクスル、サスペンション、ステアリングラックなどの摩耗は考えられる。 4速MTは、仕様に応じて4種類のギア比が用意されていた。シンクロメッシュの効きや、回転時の異音、仕様に準じた品番かを確認する。 エスコート・ツインカムとRS1600、メキシコ、RS2000では、加速時にリアアクスルの沈み込みを防ぐため、ラジアスアームが追加されていた。これが備わらない場合は、見た目だけのレプリカな可能性がある。 ■インテリア ベーシック・グレードの場合、内装トリムは入手困難。不一致の部品で代用されていることもある。 メキシコに設定された、リクライニング可能なRSクロス・シートが付くカスタム・パッケージは、現在では人気のオプション。ただし、合皮シートの方が耐久性は高い。