【富山マラソン】能登半島地震で被災したペースランナーの思い
富山テレビ放送
来月3日に迫った富山マラソン。 市民ランナーにとっての大きな憧れと言われるのがフルマラソン3時間を切るいわゆる「サブ3」。 そのサブ3達成にむけ参加ランナーを引っ張るペースランナーを取材しました。 *中山隼人さん 「富山マラソンがなかったらフルマラソンを走っていないかもしれないので。」 氷見市在住の中山隼人さん37歳。 週6日10キロ以上を走るマラソン好きの市民ランナーです。 *中山隼人さん 「県の中学駅伝選手として出ていて、その時から走っているといえば走っているが陸上部ではなかったのでマラソンとか長い距離は富山マラソンが始まってから。」 8年前、多くの人が走る大会にひかれ、人生初のマラソンとして富山マラソンに出場しました。 その時のタイムは2時間53分23秒。 市民ランナーの上位5%前後ともいわれる3時間を切るサブ3をいきなり達成し、競技へとのめり込んでいきます。 Q走ることのどういうところが好き? 「練習を重ねた分だけ結果につながったり、毎日の練習はつまらなかったりすることもあるが、やっぱり本番が楽しいから(マラソンが好き)という感じです。」 朝のジョギング、実は通勤中だったんです。 *廊下を歩く中山さん 「(生徒に)準備やぞ。準備準備準備。準備してよー」 *中山さん 「ヒントを言うとこれ種子島。宇宙センターとかある種子島でこれ九州で一番高い山がある島なんですけど皆さん何か知っていますか」 普段は氷見市立西條中学校で社会科の教員として働いています。 *同僚 「何事にもひたむきに努力する姿は憧れでもある。中山先生の影響で富山マラソンを走ることになった。」 マラソンを始めて8年でおよそ30のレースに参加してきた中山さんは練習の大半を地元氷見で行ってきました。 しかし元日の能登半島地震で・・・ *中山隼人さん 「ここの道路なんですけど坂道で坂道インターバル走をしていた。ここは地震の時に避難していた場所でもあるが陥没なのか通れなくなった。早く復旧してほしい。前よく通っていた道がこんな風になって少し心苦しい。」 復旧・復興への思いを持ちながら自身がマラソンを大好きになった富山マラソンで中山さんは今回初めてサブ3のペースランナーを務めます。 *中山隼人さん 「30キロ35キロくらいになると苦しくなってくると思いますのでそこで声掛けをしたり励ましたりしてあともうひと踏ん張りを後押しできるようなペースランナーになりたい」 最も苦しいところでランナーに声掛けができるようにと中山さんは持久力とスピードのアップに力を入れています。 体に負荷をかける坂道インターバル走や長距離走などを重ねて万全の準備で臨みます。 *中山隼人さん 「(今年の富山マラソンが)『今ともに前へ』というテーマですので私も被災した人の1人ですしそういった思いを背負って参加される方もたくさんいらっしゃると思うのでそういう方々とともに前へともに目標を達成するという思いで走りたい。」 31日は、大会を盛り上げる応援ボランティアの皆さんを紹介します。
富山テレビ放送