「領空侵犯を阻止せよ」防衛最前線のF―2戦闘機パイロット 訓練に密着 福岡・航空自衛隊築城基地
荻田祥3等空尉 「パイロットになってからも定期的に試験や越えなければならない壁があるので。私も試験を落としたこともあるし、『自分は向いていないんじゃないか』とどこか折れてしまいそうになったことはある」 戦闘機が旋回する際、パイロットにはシートに体を押しつけるような強烈な力がかかり、必要な血液が脳に送られず、失神するおそれがあります。 そのためパイロットは、下半身などを締め付け血流を確保する特殊なスーツを着用して、訓練や任務に臨みます。 実際に締め付けられる感覚を、記者が体験してみました。 RKB小松勝「(スーツに空気が入ると)かなりきつい、苦しいです」 危険と隣り合わせの任務や訓練と向き合う荻田さん。戦闘機に乗る際、必ず持ち込む「お守り」があるそうです。 荻田祥3等空尉 「神奈川県の実家に帰省した時、新年の一番初めに浅草にある飛不動尊に行っています。飛不動尊の飛行護(まもり)を、身分証の中に入れて飛んでいます」 ■領空侵犯機に「ただちに東へ進路を変更せよ」 訓練が始まりました。ミーティングの通り、うまくやれるでしょうか? 兵器管制官「戦闘機から、英語で東へ旋回するよう通告せよ」 井上道1等空尉「1番機、無線の不具合」 想定に従い、井上さんの通信機器にトラブルが発生。代わって荻田さんが通告、警告を行います。 荻田祥3等空尉 「東シナ海上空を飛行中の貴機に通告する、こちらは航空自衛隊、貴機は日本領空に接近している、東に進路を変更せよ」 兵器管制官「対象機領空イン、領空侵犯機と判定、警告開始」 荻田祥3等空尉 「日本領空を侵犯している航空機に警告する、あなたは日本領空を侵犯している、東へ進路を変更せよ」 井上道1等空尉「ちゃんと機体信号も使えよ」 機体信号と呼ばれる、翼を振る動作で指示に従うよう意思表示したうえで、再度警告します。 荻田祥3等空尉 「日本領空を侵犯している航空機に警告する、あなたは日本領空を侵犯している、ただちに東へ進路を変更せよ」
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