定年直前で〈最高月収80万円〉を記録した60歳・大企業サラリーマン…〈貯金2,000万円〉〈退職金3,200万円〉で勝ち逃げのはずが、わずか2年で「老後破産」のワケ
60歳定年で仕事を辞めるか、それとも続けるか……サラリーマンにおいて大きな決断を迫られるとき。9割弱の人が「働き続ける」を選びますが、60歳にして夢を叶えるために「退職」を選ぶ人もいます。しかし、その先に続くのは茨の道ということもあるようです。 【早見表】年金に頼らず「夫婦で100歳まで生きる」ための貯蓄額
月収上位10%に入る大卒サラリーマン、華麗に引退
――いいサラリーマン人生でした 60歳定年を機に会社勤めに区切りをつけた山本大さん(仮名・現在62歳)。定年前に月収は80万円とサラリーマン人生史上ピークに達し、有終の美を飾ったと自負しているといいます。 厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』によると、大卒サラリーマンの20代前半の平均月収は24.3万円。年齢共に上昇の一途を辿り、定年前の50代後半で53.2万円とピークに達します。 【年齢別「大卒サラリーマンの給与」】 20~24歳…24.3万円/356.2万円 25~29歳…28.3万円/474.0万円 30~34歳…32.6万円/549.4万円 35~39歳…37.9万円/645.5万円 40~44歳…42.4万円/704.2万円 45~49歳…46.7万円/774.5万円 50~54歳…50.6万円/839.7万円 55~59歳…53.2万円/879.1万円 ※数値左より、月収/年収 また大卒サラリーマン・50代後半の月収の中央値は47.4万円。上位25%が60.9万円、上位10%が76.6万円。山本さん、大卒サラリーマンのなかでも上位10%に入る給与額を記録しました。 また山本さんが手にした退職金は3,200万円。直近月収の40ヵ月分です。厚生労働省『令和5年就労条件総合調査』によると、大卒サラリーマンの定年退職金は、勤続35年以上で2,037万円。山本さんの退職金は平均を大きく上回る金額。自負する通り、山本さんはサラリーマン人生、有終の美を飾ったのです。 定年直前に最高月収80万円を記録。退職金は3,200万円。そしてコツコツと進めてきた貯金は2,000万円だといいます。何の心配事もなく、定年を機に会社を華麗に去っていく山本さん。同期は称賛の気持ちを込めて「勝ち逃げの山本」といって送り出したといいます。
【関連記事】
- ▼「退職金2,800万円」「貯金4,000万円」60歳定年退職のサラリーマン夫、花束を抱えて家路…自宅で待っていた妻の「衝撃のひと言」に戦慄
- ▼年金25万円・72歳「元大手企業勤務の勝ち組サラリーマン」でも、時給1,280円のコンビニバイトを続ける切実理由
- ▼息子が東大だから老後は大丈夫…月収30万円・鼻高々の62歳埼玉バス運転手、大晦日に自慢の息子から放たれた「衝撃のひと言」【FPが解説】
- ▼あなたの子守はごめんです。〈退職金5,000万円〉〈貯金6,000万円〉老後資金も潤沢の「60歳・元エリート商社マン」に三行半…58歳妻が「真の勝ち組」に上り詰めるまで
- ▼「老害は早く辞めてほしい」…月収33万円・大企業勤務の30代サラリーマンが断罪する、働きの悪い50代上司の「給与額」