オペラ「海神別荘」27年度初演 大河「光る君へ」の冬野さん作曲
●25年11月「高野聖」上演 ●県立音楽堂で発表 泉鏡花の作品「海神別荘」を原作とした新作オペラが2027年度、金沢市内で初演される。25年11月にはオペラ「高野聖」をリニューアルして金沢歌劇座で上演する。6日、金沢芸術創造財団と石川県音楽文化振興事業団が明らかにした。 「海神別荘」は海底の公子と人間界の若い美女との愛を幻想的に描く。作曲は大河ドラマ「光る君へ」の音楽を担当する冬野ユミさんが手掛ける。池辺晋一郎氏が作曲した11年初演の「高野聖」は演出家の原純さんが新たな解釈を加える。 金沢市の県立音楽堂で会見した冬野さんは「初めてのオペラ作曲は挑戦のしがいがあり、非常にうれしい。口ずさんでもらえるような音楽を作りたい」と意気込んだ。原さんは「楽しみで夢のよう。現代のオペラの流行を取り入れ、鏡花の精神の美を最大限に伝えたい」と意欲を示した。公演プロデューサーの山田正幸さんが同席した。 「高野聖」は大友直人さんが指揮、劇中の語りを歌舞伎役者の坂東玉三郎さんが務める。「海神別荘」は沖澤のどかさんがタクトを振る。 26年度はヴェルディ作曲のオペラ「イル・トロヴァトーレ」を上演し、テノールの笛田博昭さんらが出演する。