玉木代表、「役職停止」が有力か 国民民主、不倫疑惑巡る処分で
国民民主党は、不倫疑惑が報じられた玉木雄一郎代表への処分内容を、4日にも決める調整に入った。複数の党関係者が3日明らかにした。榛葉賀津也幹事長らが処分内容を詰め、執行役員会や両院議員総会などを経て決定するが、「党役職の一定期間内の停止」が有力視されているという。 【写真】国民民主・玉木代表が不倫報道認め謝罪 「(党躍進で)浮かれた」 役職停止の場合、玉木氏は一時的に代表としての職権を失うが、辞任勧告や役職解任より軽い措置となる。停止期間中は古川元久代表代行が代表職務を務める見通し。 関係者によると党倫理委員会が玉木氏の処分を役員会に一任する結論をまとめ、榛葉氏は3日の執行役員会で「倫理委の結論については預からせてほしい」と説明した。 玉木氏は看板政策の「年収103万円の壁」引き上げに向けた自民、公明両党との交渉のキーパーソンだが、不倫疑惑を「おおむね事実」だと認めており、けじめが必要な情勢になっていた。党倫理規則は、幹事長が総務会の承認を得て行える「措置」として①公職の辞任勧告②公認・推薦等の取り消し③党役職の一定期間内の停止または解任④厳重注意⑤注意――を定めており、倫理委がどの措置が妥当かを検討していた。 玉木氏は2018年の旧国民民主党結党以来、トップを務め続けた「党の顔」。10月の衆院選では、実質的な大規模減税案である「壁」引き上げの公約を原動力に議席を4倍増させた。11月20日には、少数与党となった自公に対し「壁」の引き上げ方針を大枠で認めさせ、引き上げ幅などを巡る協議に移っている。 玉木氏は11月11日に週刊誌ウェブサイトで知人女性との不倫疑惑を報じられ、即日で「おおむね事実」と認めて謝罪。「壁」引き上げに向け「恥を忍んで」代表を続投するとしてきたが、同19日には「壁」を巡る3党協議が一定の結論をみた段階で「出処進退を判断したい」とも語っていた。 支持者らからは「倫理より手取り」などとの声が上がる一方で、国民民主の最大の支援団体である連合の芳野友子会長は玉木氏に対し「けじめをつけるべきだ」と苦言を呈していた。【遠藤修平、安部志帆子、古川宗】