米国株の成長と高配当を両方とも狙う「iシェアーズ 米国連続増配株ETF」、新NISAの成長投資枠で
新NISAのスタートに合わせて、その投資対象の1つであるETF(上場投資信託)への関心も高まっている。世界のETF市場は、2023年12月末現在で1万2,000本以上が上場され、純資産残高は11兆5,000億ドル(約1,623兆円)を超えている。東証ETFは313本で約75兆円と、世界のETF市場に比べるとまだ小さく、これからの成長余力が大きいといえる。世界のETF市場で最大の30%を超えるシェアを持つブラックロック(「iシェアーズ」ブランド)は、東証上場のETFでも存在感がある。2024年1月に米国株ETF2本と外国債券ETF1本の3銘柄を新規上場させ、合計37本のETFを提供することになった。ブラックロック・ジャパンの村田雅氏(写真)に、新たに上場した「iシェアーズ 米国連続増配株ETF」(コード:2014)の商品特性と魅力について聞いた。
――当ファンドが着目する「連続増配株(5年以上連続して増配している)」とは、どのようなタイプの企業が多いのでしょうか?
第一に株主還元に積極的に取り組んでいる企業です。その上で、長期に配当を増配できる成長力を持った企業ということができます。安定的な収益が期待できる成熟企業で高い配当を支払っている企業に投資する「iシェアーズ 米国高配当株ETF」とは違って、成長余力があるという大きな特徴があります。「iシェアーズ 米国連続増配株 ETF」は、増配し続けている成長実績に加え、今後もその成長を維持できる成長力があるという点が大きな魅力だと思います。
2024年3月1日時点のポートフォリオでは、金融、ヘルスケア、情報技術(IT)の3業種でポートフォリオの50%超を占めています。ポストコロナの中で、新しい市場ニーズに応えて柔軟な経営戦略を実行した企業が多く含まれています。一般的な高配当ETFで選好されやすいエネルギーや生活必需品などという景気循環銘柄の組み入れ比率は低く抑えられ、景気敏感銘柄であるITや一般消費財・サービスなどの組み入れ比率が高くなっています。