米国株の成長と高配当を両方とも狙う「iシェアーズ 米国連続増配株ETF」、新NISAの成長投資枠で
――バリュー株とグロース株の両方の特徴があるということですが、そのパフォーマンスの特徴は、どのような時により明確にあらわれますか?
一般に金利が低下し、景気が拡大する局面ではグロース株が優位とされ、反対に、金利が上昇し、景気が減速する局面ではバリュー株が優位とされます。
現在は、米国の金利が高止まりし、景気が減速して後退する可能性が指摘される一方で米国の雇用がしっかりとし、賃金も上昇を続けているので、市場の大方の見方になっている景気後退が起こらず、現在の堅調な景気が継続するのではという意見もあり、方向感をつかみづらい相場となっています。
今後の市場見通しが不透明でよくわからない時には、当ETFのようにグロースとバリューをバランスよく持ったポートフォリオは有効だと思います。景気後退になった場合は、バリュー株を保有している関係で、基準価額が下落したとしても下値は抑えられますし、このまま「S&P500」が史上最高値を更新するような動きになっても、その動きについていくことができます。市場がどっちに動いても、それ相応の動きが期待できるという点で注目できるのではないでしょうか。
――組み合わせて相性が良いファンド群など、具体的な使い方のアドバイスはありますか?
分散投資の考え方で、異なる動きをする組み合わせとしては、債券ファンドとの相性が良いといえます。たとえば、「iシェアーズ 米国総合債券ETF」(2256)は、米国の国債や投資適格社債など様々な債券に投資するETFです。米国の政策金利はこの2年間で大幅に引き上げられ年5%を超える高い水準になっています。今後は政策金利の引き下げも検討されていますが、金利低下は債券価格の上昇につながりますので、米国債券ファンドは投資タイミングとしても良い時期にあたります。
金利の上昇がグロース株にとって向かい風になって株式ETFが下落する場合、その分は債券ETFがプラスになって補うことができます。中長期に投資して資産形成をめざす場合には、市場の環境によって異なる動きをする商品の組み合わせが有効です。