東洋製罐の世界最軽量アルミ缶、コカ・コーラ社コーヒー「ジョージア」に採用
東洋製罐は29日、世界最軽量アルミ缶(190ミリリットル缶)を開発したと発表した。1缶当たりの缶重量は現行缶比で約13%減の6・1グラムで、コカ・コーラ社のコーヒーブランド「ジョージア」185グラム缶製品に採用され、コカ・コーラボトラーズジャパンの茨城工場と埼玉工場で8月から量産を開始している。 世界最軽量アルミ缶は、飲料缶の底部をリフォームして強化し、軽量化を可能とする缶底耐圧強度向上技術(CBR)を使用することで実現した。CBRを使用したアルミ缶はすでに350ミリリットル缶で北海道コカ・コーラボトリングが一部製品に採用しているが、190ミリリットルの202径SOT(ステイオンタブ)缶の量産は今回が初めて。 主に缶コーヒーなどに使用されている190ミリリットルの202径SOT缶において、今回CBRを使用したことで現行缶7・0グラムから6・1グラムへ0・9グラムの軽量化を実現した。これにより1缶当たりの温室効果ガス(GHG)排出量は、現行缶より約8%削減。またCBRが適用可能とされるアルミ飲料缶の製品群すべてにCBRを採用した場合、GHG排出量は年間約4万トン削減される見込み。 東洋製罐は現在、CBR技術の全国製造拠点への展開を進めている。今回の190ミリリットル缶のほか350ミリリットル缶、500ミリリットル缶にもCBRを採用し始めており、最軽量アルミ缶の普及を加速させる考え。なお、今回の世界最軽量缶は「2024日本パッケージングコンテスト」において「包装技術賞―適正包装賞」を日本コカ・コーラと共同受賞している。