親から「ボーナスいくらもらったの?」としつこく聞かれて困りました。30歳で夏のボーナスが20万円って、平均と比べると少ないのでしょうか……?
「周りと比べるとボーナスが少ない気がして恥ずかしい」と感じて家族に金額を言いづらかったり、「ボーナスの金額はどれくらいが普通なの?」と疑問に感じたりしたことがある人は多いでしょう。 そこで本記事では、統計データをもとに夏のボーナスの平均額を紹介するとともに、データと自身のボーナスを比較するときに押さえておきたいポイントをまとめました。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
夏のボーナスの平均額は約40万円
20万円という夏のボーナスの金額が一般的に少ないかどうかを判断するために、国が公表している統計データと比較してみましょう。 厚生労働省が実施している「毎月勤労統計調査」の結果(令和5年9月分結果速報)によると、令和5年度の夏季賞与の平均額は39万7129円です。表題の方の賞与額20万円と比較すると、約2倍の金額が平均して支給されていることになります。 また、同じく厚生労働省が実施している賃金構造基本統計調査の結果によると、30~34歳の年間賞与その他特別給与額の平均額は、80万2100円です。これは1年間の支給額の平均値ですが、賞与が夏と冬の2回、同額ずつ支給されると仮定すると、夏の賞与の平均額は40万円程度だと推定できます。 以上の数字と照らし合わせて考えた場合、20万円という賞与額は働く人全体を見ても、同年代で比較しても、少なめであるといえそうです。
ボーナスの有無や算定方法は会社によってさまざま
夏のボーナス20万円は、統計データと比較すると多いとはいえない金額です。しかし、ボーナスの有無や算定方法が会社によって異なることにも目を向ける必要があります。 実際、「毎月勤労統計調査」によると、令和5年の夏の賞与が支給された会社は全体の65.9%にとどまっており、全体の3分の1以上の会社で賞与の支給自体がありません。平均より少ないとはいえ賞与が受け取れたのであれば、「ボーナスが出ない会社よりはよい」という見方もできます。 また、賞与の算定ルールは各会社が独自に定めるもので、全社共通の基準があるものではありません。一般的な賞与の算定方法には、次のようなものがあります。 ・基準額(基本給など)×支給月数で算定 ・基準額×業績や役職などにともなう評価係数で算定 「毎月勤労統計調査」によると、令和5年の夏の賞与の平均支給月数は1.01ヶ月です。普段の給与に対してボーナスの支給月数が1.01ヶ月分より多ければ、「平均より多い」と見ることもできるでしょう。 勤めている会社がどのような基準でボーナスの金額を算定するのかは、就業規則や労働契約書などで確認できます。