「高浜ぶどう」おいしいワインになって 天草市で地元住民ら収穫
天草市天草町の高浜地区振興会は1日、特産化を目指して栽培している「高浜ぶどう」を収穫した。これまでワイン用に作っていたが、今年から生食用でも出荷する。 ブドウは1879年、中国から地区に伝わったとされ、1907年に与謝野寛(鉄幹)らが記した紀行文「五足の靴」でも紹介されている。30年ほど前に病虫害で原木1本になったが、2009年から挿し木で増やし、振興会の「高浜ブドウ会」が栽培を本格化。現在、14カ所で約100本を栽培している。 この日は地区住民や地元小中学生、ボランティアら65人が午前7時過ぎから作業。丁寧に房を摘み取った後、選別し、1260キロを熊本ワインファーム(熊本市)の工場に出荷した。11月に白ワイン1100本程度ができるという。 高浜ブドウ会の宇土寿美代表(58)は「今年は天候不良で少し小粒だが、酸味が抜けたまろやかなワインに仕上がりそう」と期待した。(福井一基)