【高校無償化】授業料や修学旅行費など”授業料以外”の費用も援助してもらうことは可能?
現在全国で進んでいる高校無償化ですが、無償の対象となるのは授業料のみで、受験料やPTA会費などの授業料以外の費用については対象外です。ただ、中には「高校にもなると授業料以外もお金がかかる……」とお考えの方もいるかもしれません。 そこでこの記事では、修学旅行費など「授業料以外」の費用も援助してもらうことは可能なのか、授業料以外に援助が可能なものについて解説します。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
高校の「授業料以外」の費用は低所得世帯であれば援助してもらえる
高校の受験料や修学旅行費などの授業料以外の費用は、低所得世帯に限り支援してもらえる制度があります。ここでは以下の2つの制度について、文部科学省の内容を基にご紹介します。 ・高校生等奨学給付金 ・生業扶助の高等学校等就学費 ◆高校生等奨学給付金 高校生等奨学給付金とは、教科書費や修学旅行費など、授業料以外にかかる教育費を支援するための制度です。高校生等がいる住民税所得割非課税(年収約270万円以下の世帯)、生活保護世帯が支給対象となっています。 ちなみに、高校生等奨学給付金における授業料以外の教育費の主な例は、以下の通りです。 ・教科書費 ・教材費 ・学用品費 ・通学用品費 ・教科外活動費 ・生徒会費 ・PTA会費 ・入学学用品費 ・修学旅行費 ・通信費 など 支給される金額は、表1の通りです。
※文部科学省「高校生等への修学支援」を基に筆者作成 申し込みは毎年7月頃に、学校もしくはお住まいの都道府県にて手続きします。 ◆生業扶助の高等学校等就学費 生活保護には、生活費に充てる生活扶助や、医療費に充てる医療扶助など8種類の扶助があります。その中の一つが「生業扶助」であり、こちらも目的によって以下の4つに分類されます。 ・高等学校等就学費 ・技能修得費 ・就職支度費 ・生業費 このうち「高等学校等就学費」は、その名の通り、生活保護世帯の子どもが高校に通うために必要になる、さまざまな費用を支援する生業扶助です。支援を受けられる内容と支援金額の例は表2の通りです。