大学駅伝3冠達成は過去に5校、国学院大の史上6校目の快挙はなるか…歴史を振り返る
第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)が2025年1月2、3日に行われる。出雲全日本大学選抜駅伝(10月、以下出雲駅伝)と全日本大学駅伝(11月、以下全日本)を1シーズンですべて優勝する、いわゆる「大学駅伝3冠」の達成は過去に5校あるが、今回は国学院大が6校目の快挙に王手をかけている。 【写真】箱根駅伝予選控える大学生、不発弾爆発で欠航「完全に予定が狂った」
全日本が始まったのは1970年、出雲駅伝が始まったのは89年(2014年と20年は中止)だ。
初めて3冠を達成したのは1990~91年シーズンの大東文化大だ。全日本で2連覇を果たし、箱根駅伝(第67回)では1区で関東学生対抗選手権(インカレ)1部・5000メートル優勝の横田芳則が10位と出遅れ、2区のエース、実井謙二郎(アトランタ五輪マラソン代表)も区間4位と伸びなかったが、3区の大津睦、4区の松浦忠明が区間1位の力走でトップを奪うと5区山登りの奈良修、6区の島嵜貴之の特殊区間でともに2位と安定し、4区以降は総合首位を譲ることなく優勝を飾った。
2校目の3冠達成は2000~01年シーズンの順天堂大。出雲駅伝で2連覇を果たし、全日本でも初優勝。迎えた箱根駅伝(第77回)では往路2位から、復路の6区山下りでトップを奪い、9区でいったんは駒沢大に逆転を許したが、10区アンカーの宮崎展仁が17秒差をひっくり返す力走で逆転。2年ぶり10度目の総合優勝を飾った。
史上3校目は10~11年シーズンの早稲田大。出雲駅伝、全日本をともに大会新記録で制し、箱根駅伝(第87回)では、1区で期待の1年生、大迫傑(東京五輪マラソン代表)が1キロ過ぎから独走して区間賞を獲得すると、5区の山登りで東洋大の柏原竜二に逆転を許して往路は2位。しかし、6区で高野寛基がトップを奪い返すと、東洋大の復路の猛追をかわし、最後は21秒差で大手町のゴールテープを切った。これが18年ぶりの総合優勝だった。
3冠達成の4校目は16~17年シーズンの青山学院大だ。出雲駅伝で2連覇、全日本を初優勝で迎えた箱根駅伝(第93回)では、1区4位の序盤から、3区の秋山雄飛が区間賞の走りでトップに立つと、その後は一度も首位を譲ることなく、往路、復路を制しての完全優勝で、総合3連覇を果たした。