ダイハツ不正問題による出荷停止で納車されない! 不安な状況でユーザーはどうするべきか
※寄稿元:月刊自家用車編集部(内外出版社) ダイハツの認証試験不正問題の影響で、ダイハツ車とそのOEM車が出荷停止となった。このタイミングで納車待ちというユーザーからは不安の声も上がっている。そんな状況でユーザーは何を知っておくべきなのか、どんな対応をすべきなのか。現時点での状況把握と、取るべき行動を解説する。 【関連写真掲載】ダイハツ不正問題による出荷停止で納車されない! 不安な状況でユーザーはどうするべきか
“ダイハツ“ショック
ダイハツに激震が走っている。かつてないスキャンダルの発覚によって「すべての車種の出荷を停止する」という、非常事態に陥っているのだ。 今回の不正問題をわかりやすくいうと「ダイハツはクルマの安全性を確認する衝突実験でごまかしをしていた」ということになる。それも「長年にわたって」である。 どんなごまかしをしたか? たとえば「エアバッグの試験では衝突したときに自動で検知する必要がある……にもかかわらず、タイマーを仕込んで作動させた」とのこと。思わず「それってエアバッグのテストになってないだろ!」と突っ込みを入れる向きも多いだろう。 なんで、そんなヤバイことをやったのか? 不正を調査した第三者委員会によれば「車両開発時間の短期化を強く求めるという要請が認証試験部門にしわ寄せされた」結果とのこと。つまり「時代に合った売れ筋の新型をすばやく投入するため、安全性の確認を手抜きした」というわけだ。
出荷停止の影響はOEM車にも
しかし、その代償はあまりにも大きかった。出荷停止の対象はダイハツの全モデルに加えて、トヨタやスバルのOEM車(ダイハツ製造の相手先ブランド)にも及んでいる。 ダイハツのトップは「いま乗っているクルマを乗り続けても問題なし」とコメントしているが、こと安全性に関しての不正だけに「大丈夫か?」と心配するユーザーも多いだろう。まずは該当モデルのオーナーに「安全性の根拠を明らかにする」という説明責任が問われることは間違いない。 今回の不正が発覚した直後に、弊誌に情報を提供してくれている、ダイハツのセールスマンに訊ねると「上から具体的な指示がないので現場は混乱している。いまのところ、お客様には丁重に謝るしかない」とのことだ。 ともあれ、いま販売の現場で起きているトラブルについて、ダイハツだけでなく、トヨタやスバルのセールスマンも加えて取材してみた。