3月の訪日客、初の300万人超え 桜・イースターで過去最高に
日本政府観光局(JNTO)の訪日外客数推計値によると、2024年3月の訪日客数は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行前となる2019年同月比11.6%増の308万1600人で、300万人を初めて突破し、単月の過去最高となった。桜シーズンに加え、キリスト教のイースター(復活祭)休暇が3月下旬に始まったことが訪日需要増につながった。出国した日本人は36.8%減の121万9800人だった。 これまでの単月の過去最高は、2019年7月の299万1189人。JNTOが重点市場としているのは23カ国・地域で、2023年4月分から北欧地域が加わった。 23市場のうち、単月の最高記録を更新したのはベトナム、インド、米国、カナダ、メキシコ、ドイツ、イタリア、北欧の8カ国・地域。また、韓国と台湾、香港、シンガポール、フィリピン、豪州、英国、フランス、スペインの9市場で3月の過去最高となった。 欧州はロシア領空を迂回(うかい)し通常よりも飛行時間が増加していることが影響し回復が鈍化していたが、イースタ休暇に加え、断続的な円安などが戻りを後押しした。また、回復が鈍かった中国はコロナ前の半数程度の戻りにとどまっていたが、3月は旧正月(春節)だった2月に続き6割超えを記録した。
Yusuke KOHASE