【阪神】福本豊氏、村上の敗因は球質より精神面
◆JERAセ・リーグ 阪神3―5DeNA(2日・京セラドーム大阪) 昨年MVPの阪神・村上が3回5失点で敗れた。初回の三塁手・佐藤輝の適時失策が大量失点の要因。ただ、村上自身にも、昨年と異なる姿が見られた。 速球の走りは悪くなかった。コントロールが悪かったわけでもない。際どいコースに投げ込んだ球が、微妙に外れたり、辛めの球審にボールと判定されることが多かった。そこで村上は慎重になった。ピンチで捕手のサインに首を振ってスプリットを投げたのが少なくとも2度あった。捕手の最初の要求が直球だったかは分からないが、ともに速球でねじ伏せにいっていい局面。昨年の村上なら大胆に、強気に攻めていたと思う。初回先頭の度会に四球を与えたことも含め、シーズン初登板で慎重になるのは仕方ないが、慎重になりすぎた。精神面の問題だ。 この敗戦を、村上がどう受け止めるか。自分を疑って「もっと慎重にいかないと」という考えに陥ると危険。「調子は悪くなかった」と大胆さを思い出してほしい。次回が、今季の村上を占う重要な登板になる。
報知新聞社