みずほFG社長が謝罪 4度のシステム障害「極めて重大な事態」
みずほフィナンシャルグループ(FG)の坂井辰史社長は17日、傘下のみずほ銀行でシステム障害が続発したことを受けて記者会見し、「度重なるシステム障害によってお客さま、関係者の皆さまに大変なご迷惑ご心配をおかけした。心よりお詫び申し上げたい」と謝罪した。 【会見動画】みずほFG社長がシステム障害続発で謝罪「極めて重大な事態」
第三者委など設置「通底する問題あぶり出す」
みずほ銀では、2月28日にATM(現金自動預け払い機)の多くが一時停止し、3月11日は外為取り引きで一部遅延が出るなど、2週間に4度の障害が発生している。 みずほFGの坂井社長は「短期間のうちに4度もの事象が発生した事実を踏まえれば、検証にあたっては客観的で専門性のある外部の目線が不可欠だ」と述べ、外部の識者・専門家で構成する第三者委員会を設置することを発表した。 第三者委は、一連の障害の原因究明と再発防止策を提言することが目的で、委員長は岩村修二弁護士が務める。同時に、社外取締役のみでつくる検証委員会も設置する。また4月1日付でみずほ銀の藤原弘治頭取を交代するとしていた人事を取り消すことも発表した。 坂井社長は「短期間で度重なるトラブルが発生しているという事実は単に個別の要因が重なったでは済まされない。極めて重大な事態と受け止めている」と述べ、各障害の原因を説明した。 2月28日、3月7日の障害については、システムの開発運用における考慮漏れが直接の原因とし、3月3日、12日の障害については、主にハード障害に起因するものとした。また直接の原因ではないものの、2月28日と3月3日の障害においては、ATMのシステム設定が影響を拡大させてしまったとした。 その上で「個々の事象に通底する問題をあぶり出し、そこにしっかり手を打っていくことが不可欠との考えのもと、さまざまな観点からの検証を進めていく」と述べた。 記者からの「障害の頻発は組織的な問題なのか」との質問には「今回の原因究明の中でしっかり検証していく必要がある。みずほは本当に大丈夫なのかという意味で、信用と信頼が著しく損なわれているのが現状だ」と述べ、第三者委の検証を踏まえて今後の改善対応につなげる考えを示した。