福岡県、主食用米の作付け目安を380トン引き上げ…知事「もっと県産米を食べてもらえる余地ある」
福岡県の服部知事は24日、来年の県内の主食用米の作付けの目安について、今年より380トン多い17万1500トンに決まったと発表した。面積も500ヘクタール増の3万5000ヘクタールとする。増産は、国の減反政策が廃止され、都道府県で目安を設定するようになった2018年産以来初めて。 【写真】「高温に強いコメ」10年以上かけ開発…温暖化が進む世界見据えて、福岡県で本格栽培
作付けの目安は、県やJAなどの農業団体で構成する県水田農業推進協議会が今月20日に臨時総会を開いて決定した。県によると、コロナ禍で落ち込んでいたコメの消費が回復。外食やインバウンド(訪日外国人)の需要も高く、生産を増やしても価格が維持できると判断したという。
今夏は全国的にコメ不足となり、価格も高騰。昨夏の猛暑で供給量が減少した上、災害への備えで買いだめ需要が高まったことなどが影響した。
服部知事はこの日の定例記者会見で、県内のコメの消費量のうち県産米は6割程度とし、「もっと県産米を食べていただける余地はある。(生産拡大は)食料安全保障という観点からも重要なので、引き続き状況をみて判断する」と話した。