【毎日書評】人間関係をきょうから変える!すぐできる「1分習慣」
嫌われたくないときにすべきこと
上司や先輩から急に、当日中に仕上げなければならない仕事のヘルプをやってくれないかと頼まれたとします。その時点で自分に余力があるのなら、問題なく依頼を受けることができるでしょう。しかし、自分の業務の進捗に余裕がない場合。そうした依頼にどう対応すべきか悩むことになってしまうかもしれません。 その結果、余裕がないのに断りきれずに引き受けてしまい、あとで頭を抱えることになってしまったなどということはあるものです。しかし、その結果として仕事の質が下がってしまったり、ヘルプの役割もきちんと果たせずに失望させてしまったりしたら、信頼関係にもひびが入ってしまいそうです。 そのため、著者はこう主張するのです。 これまでは、相手の気分を害さないようにと無理な抱え込みをしていたかもしれません。しかしこれからは、嫌われないためにも、あえて自分の意見をはっきりと言うようにしてみましょう。(59~60ページより) 日本人は自己主張が苦手だといわれますが、自己主張を抑えれば円滑なコミュニケーションが生まれるというわけでもないはず。それどころか自分の本音を隠したままでは、我慢したままコミュニケーションを進めることになってしまいます。 それでは相手との関係性が悪化してしまうかもしれませんし、場合によっては業務の進捗にさえ影響を与えかねません。では、どうすればいいのでしょうか? 方法の1つとして、アサーションと呼ばれる、相手を尊重しつつ、自分の意見を主張するコミュニケーション方法をおすすめします。アサーションの基本的な考え方は、自分に対しても相手に対しても誠実に向き合うことで、適切な自己表現ができるというものです。(61ページより) まずは自分自身がどうしたいか、なにができるかという主張をすることが、結果的には相手と誠実に向き合うことになるという考え方。そのため、無理のない適切な関係性を構築できるようになっていくわけです。(58ページより) きょうから変わるために必要なことは、特別な方法を取り入れることではないと著者はいいます。誰でもできる簡単なことを毎日続けるだけでよいのだと。そのための道筋が提示された本書を参考にしながら、毎日をよりよいものにしていきたいものです。 >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! 「毎日書評」をもっと読む>> 「毎日書評」をVoicyで聞く>> Source: ぱる出版
印南敦史