23年クラスター弾被害2百人超 前年比千人超減、条約離脱の国も
【ジュネーブ共同】クラスター(集束)弾規制に取り組む非政府組織(NGO)クラスター弾連合(CMC)は9日、2023年のクラスター弾による死傷者が219人に上ったと発表した。過去最悪だった22年の1172人から大幅に減少。ロシアのウクライナ侵攻を受けてバルト3国のリトアニアがクラスター弾禁止条約(オスロ条約)からの離脱を決めたことについて、CMCは「無分別な行動だ」と批判した。 CMCによると、死傷者の国籍別では22年に続き、ロシアが侵攻したウクライナが計107人で最多。死傷者のうち93%を民間人が占める。クラスター弾が使用されたのはウクライナとミャンマー、シリアの3カ国だった。いずれの国も国際的な規制の枠組みに参加していない。 対ロ強硬派のリトアニアは、クラスター弾の使用禁止は抑止力を低下させるとして今年7月26日にオスロ条約から離脱する法律を施行。国連への通告を経て6カ月後に離脱となる見通しで、離脱は条約発効後初めてとなる。
オスロ条約は、日本を含む112カ国が締結。