2017年にヤンキースが抱えるマー君の活躍を巡るジレンマ。地元紙報道
しかも、2017年オフに待っている問題は、マー君一人だけではない。 「田中、ピネダ、サバシアの3人の投球回数は、ヤンキースの先発投手が投げたイニングのうちの60.6%に相当する。このシーズンが終われば、3人ともFAになる。ヤンキースで4番目に多くのイニングを投げたのはイオバルディだが、トミー・ジョン手術を受けて投げられないため、すでにヤンキースから契約を解除されている」 ヤンキースは、今年の勝負と来年以降の先発投手陣編成をどのように両立させるのかという問題を抱えていて、シャーマン記者によると、「トレードで、他球団から先発投手を獲得するという策もあり、ホワイトソックスのホセ・キンタナの獲得に動いたが、ホワイトソックスが交換要員として求めたプロスペクト選手は、ヤンキースにとっては高すぎる要求で、飲めなかった」という。 もちろん、ヤンキースにはオプトアウトした田中と再び契約を結ぶという選択肢もある。 シャーマン記者は、「ヤンキースはローテーションのトップ投手の獲得について決断しなければいけないだろう。それは田中をキープすること、もしくは、それはピネダかもしれない。また2017年のオフは、ジェイク・アリエッタ、ユウ・ダルビッシュ、ダニー・ダフィー、クリス・ティルマン、ジョニー・クエトらがFAになる。それにショウヘイ・オオタニが2017年オフにメジャー移籍をするかどうかも、そのときには分かることだろう」と、予測した。 ヤンキースには、田中との再契約以外にも先発陣を補強するための選択肢があり、他球団のFA選手を獲得する場合には、レンジャーズのダルビッシュ有、あるいは、ポスティング移籍の可能性がある日ハムの大谷翔平の獲得に乗りだす可能性があるという。 記事は、「2017年のヤンキースには、田中が素晴らしい投球をすることが必要だ。たとえ、それが長期的には、コストになることであっても」と結んでいるが、ヤンキースが経営上抱えるジレンマは、今季、マー君が活躍すればするほど大きくなる。