2017年にヤンキースが抱えるマー君の活躍を巡るジレンマ。地元紙報道
ニューヨークポスト紙は、「2017年の田中が、エースのような投球してしまうと、ヤンキースは難しい立場に置かれる」という見出しの記事を報じた。 「田中が、ローテーションのトップとして昨年のようなパフォーマンスをしないと、2017年のヤンキースは、恐らく勝つことができないだろう。ところが、田中が良いパフォーマンスをすることは、ヤンキースの2018年をより難しいものにするかもしれない」というヤンキースが抱えるジレンマを解説した記事だ。 田中は、2014年に楽天からヤンキースにポスティング移籍した際、7年1億5500万ドル(当時レートで約155億円)の巨大な複数年契約を結んだが、4年目のシーズン終了後にオプトアウト(複数年契約を破棄してFAとなれる)できる権利を持っており、同記事では、「大きなケガがなければ、この右腕がオプトアウトの権利を行使することは確実だろう」と推測した。 仮に田中が、オプトアウトせず、ヤンキースとの7年契約を維持した場合、2017年からの3年間の総額は6700万ドル(約78億円)になるが、記事では、2016年オフのFAで、ドジャースと契約したリッチ・ヒル投手の契約内容を比較材料に挙げて、田中の値段をこう分析した。 「3月に37歳になるヒルは、3年契約4800万ドル(約56億円)でドジャースと契約した。田中は2014年の7月に右ひじ靱帯の部分断裂と診断され、中4日よりも、それ以上の休養があるほうが良い投球ができるが、3年で6700万ドル(約78億円)よりも稼ぐことができる状況にある。彼はまだ28才で、昨季にメジャーに来て一番良いシーズンを終えたばかりだ。14勝4敗、防御率3.07の数字を残したが、最も重要なことは31試合に先発したことだ」 2017年には、田中に再度、エース級のピッチングをしてチームを牽引してもらわねば困るが、その一方で、田中の市場価値が上がることにも悩まなければならない。 「彼が、昨年のような投球をすれば2017年のヤンキースに大きく貢献するだろう。しかし、そのことによって、オプトアウトした田中は、5年契約、いやもしくはそれより長い期間の契約ができるかもしれない。ヤンキースにとっては良いことが田中にとっては大変に良いことになる」。