異例の野党同士の戦い、衆院長崎3区補選 立民、維新とも自民の裏金批判 有権者は…
衆院長崎3区補欠選挙は28日投開票される。立憲民主党前職の山田勝彦氏(44)=社民推薦=と、日本維新の会新人の井上翔一朗氏(40)=教育推薦=による異例の野党による一騎打ち。26日は両陣営ともに党の大物が来援し「政治とカネ」の問題を巡る自民党批判を中心に論戦を交わした。 衆院長崎3区補選、開票速報します 山田氏の激励に訪れた立民の枝野幸男前代表は、大村市内の住宅街などを車で回り、車中から「今の政治の体たらく。嘆いているだけでは何も変わらない。一票に託してほしい」と呼びかけた。市役所前の街頭演説では「政治の流れを変えよう。公共サービスの充実した支え合う社会をつくっていく。みんなが安心して暮らせる社会を目指している」と強調した。 維新の馬場伸幸代表は、井上氏と同市の商業施設前などで街頭演説。「政治とカネ」問題を念頭に「不祥事が繰り返される政治を大きく変えなければならない。長崎からクリーンな政治家を生み出そう」と語りかけた。最近は憲法論議で立民批判を強めており「ぬるま湯に漬かっている。立民の議席を増やしても国民のためにならない」と声を張り上げた。 自民派閥の裏金事件で、谷川弥一前衆院議員=離党=の辞職を受けた選挙。「政治とカネ」以外にも、物価高対策や離島振興などで激しい論戦が展開されている。ただ、自民の不戦敗もあり有権者の関心は高くない。投開票日は大型連休前半の中日に当たり低投票率が懸念される。有権者数は15日時点で23万2223人。 (貞松保範、古長寛人)