2人の女子高生が考案した「フードデリバリーアプリ」が金賞を獲得、審査員が「起業家レベル」と大絶賛した理由とは?
誰でも使える機能を考えることで、ビジネスとして成立させた
――いまトレンドの生成AIを取り入れた『EAIT SELECT』のシステムも面白いですよね。しかし、これは対話型AIというより少し前に流行った……。 木村さん:そうです。『アキネイター』です(笑)。 ――なぜ『EAIT SELECT』の機能を考えたのですか? 木村さん:視覚障害者の方たちがフードデリバリーサービスを使う時の課題として、メニューを音声で録音をして一つずつ聞いて注文をしないといけないそうなんです。 西田さん:そこにAIと組み合わせれば、自分が考えているメニューを選んでくれる仕組みを構築できるんじゃないかなと考えたのが『EAIT SELECT』だったんです。 木村さん:でも私たちも生成AIはChat-GPTを宿題とか少し使うぐらいだったから生成AIについて詳しく発展させていくことができなかったんです。 西田さん:それで『アキネイター』にした方が簡単にこのシステムを実現出来ると思って、「Yes/No」で質問に答えていくモデルになりました。どれくらいの質問項目があればメニューの提案にまでたどり着けるのか検証はしていないのですが、多すぎると面倒くさくなっちゃうから「お肉の気分ですか」みたいな質問を5問くらいでできたらいいなって思ってます。 木村さん:提案してくれるメニューも一つだけだったら、ユーザーに選択の余地がなくなっちゃうので、5問くらいの質問で最終的に3~5のメニューを提案する仕組みをイメージしています。 それにこうした機能があることは視覚障害者だけじゃなく、健常者の方たちも嬉しい機能なんじゃないかなって思いました。だから『EAIT』は、視覚障害者の方たちに向けて考え始めたサービスなんですが、ターゲットは「どんな人でも」になっていて、そのおかげで収支計画なんかも何とかなった感じです。 後編では、今回の研究を通して感じたことや、ふたりが今後目指す道などについて聞いた。 取材・文/峯亮佑
@DIME編集部