「スノーピーク」宮崎県都城市のキャンプ場、半年で年間目標上回る27万人…冬も楽しくイルミネーション
宮崎県都城市関之尾町の関之尾公園を大幅刷新した「スノーピーク都城キャンプフィールド(CF)」の開業から半年がたった。アウトドア用品メーカー「スノーピーク」(新潟県)の直営店やコテージ、レストランなどを備えた空間に生まれ変わり、すでに年間目標を上回る27万人近くが来場。同社と市内の4酒蔵のタイアップ商品の販売や、キャンプサイトのイルミネーションも始まり、「冬のキャンプ」に訪れた人らを楽しませている。(木村歩) 【写真】来訪者に人気の「関之尾滝」。滝の奥に見えるのが「関の尾の甌穴」(都城市提供)
テントサイトは満員
「晴れた週末はテントサイトは満員状態。平日もコテージを中心に多く利用してもらっています」。11月末、都城CFにあるスノーピーク直営店を訪ねると、田中芳正店長(43)が教えてくれた。
隣接するレストランには海外からの観光客とみられる人たちが憩う姿が見える。同社のアウトドア用品や都城の土産物などを買える直営店では、色づいた周囲の木々を眺められる屋外テラスのいすに来訪客が腰掛け、ゆっくりと流れる時間を楽しんでいた。
市みやこんじょPR課によると、関之尾滝(幅40メートル、高さ18メートル)や国の天然記念物「関の尾の甌穴」(長さ600メートル、最大幅80メートル)などがある関之尾公園は、年間約16万人が訪れる市の観光名所だった。
ただ、開園から約40年たち、バンガローなどの園内施設は老朽化。名所の青島がある宮崎市などに比べ、宿泊せずに日帰りで楽しむ「通過型」の客が多い都城の観光のウィークポイント改善も課題だった。
「観光地としてもう一度磨きをかけよう」(原口文代・市観光スポーツPR部長)と、市が思い立ったのが関之尾公園の大規模刷新だった。2019年度から総事業費20億円あまりをかけて整備を進め、今年4月27日にスノーピーク都城CFがオープンした。
約15万平方メートルの敷地にはキャンプサイト(100区画)やコテージを整備。CFを管理・運営するスノーピーク社のテントやたき火台セットといった商品を使うこともできる。