人口の2/3が“泳げない国”インドの水泳コーチに岡崎市のスイミングスクールが水難訓練を実施! 着衣泳に、陸でもできる卓上授業...水害大国ニッポンで培ってきた知識と経験を伝授
愛知県岡崎市の老舗スイミングスクールが、インドで水難訓練を実施しました。 インドの水泳コーチを対象に水難訓練を実施したのは、愛知県岡崎市にて50年以上の歴史をもつ『岡崎竜城スイミングクラブ』を親会社とする、「一般社団法人 パワーストローク。同スイミングスクールが30年以上続けてきた着衣泳を含む、水難訓練のカリキュラムを広めることに特化ししているといいます。 (一社) パワーストロークでは、岡崎市の幼稚園や小学校、企業などで水難訓練を実施。これまで、着衣泳だけでなく、プールのない地域や入水が困難な人に向けた「陸でもできる水難訓練」を考案し、卓上で学べる水難時における対応や知識などを発信してきました。
そんな活動を続けるなか、今回水難訓練を行ったのが、日本から遠く離れたインド。同団体によると、多くの水害を経験している国でありながら、インドでは国民の3分の2が“泳げない”といいます。また、WHOの発表によると、インドでは毎年5万人近くが溺死。そのうち3割は、15歳以下の子どもが被害に遭っています。 特に、2004年にスマトラ島沖地震を経験し、8000人近くの犠牲を経験しているチェンナイ市では、洪水などを含む莫大な水害が多発。しかし、インドでは水難に対する目立った対策は行われておらず、水害が起こるたび、再び多くの命が失われることが想定されます。 “水難訓練を行うことは、水害時に失われる命の数を一つでも減らすために必須” そんな想いから、同団体では、インドのチェンナイ市にある『アクアティック・コンプレックス』のダイビングプールにて、インドの水泳コーチ約50名を対象に水難訓練を実施。各自の地域で子どもたちに水難訓練を実施できるように、ノウハウを伝授しました。 水難訓練では、水中で行うレッスンを予習する卓上授業「陸でもできる水難訓練」、水中授業では着衣泳や“浮いて待て”を基本とするアクションの起こし方など実践的な訓練を実施。溺れている人を発見した際のアクションの再現など、さまざまなシチュエーションを想定した訓練が行われました。