市村正親「役者にとってのダメ出しは栄養と水。人の分ももらっちゃう。2人の息子は〈パパのやった役を全部やりたい!〉と」
◆僕と同じ道に…… この夏、長男の優汰が海の音楽劇『プリンス・オブ・マーメイド~海と人がともに生きる~』で初主演を飾ったんです。舞台に立つにはもっと筋肉をつけたいと、週1回、ママが会員になっているジムに、母と息子で仲良く通っていましたよ。 下の子は下の子で、お兄ちゃんが舞台で主演を務めたのを見て、演劇教室に通いながら「次は僕だからね!」と言っている。息子たちが僕と同じ道に進みたいと言ってくれるのは、やっぱり嬉しいね。二人が言うんですよ、「パパのやった役を全部やりたい!」って。 「でも、歌舞伎の家のように、息子が役を受け継いでいくわけじゃないんだから、自分でオーディションを受けて、役をいただくんだよ」と答えたら、下の子も「早くオーディション受けたい」なんて言ってね。「じゃあ、算数がちょっとくらいできなくても、まあいいか」と思っちゃうよ。(笑) 思春期を迎えたら、親父の見方も変わってくるかもしれない。僕としては、「やっぱりパパの芝居はすげぇな」といつまでも思わせたいよね。それこそ一番身近なお客さんである息子たちを、感動させ続けたい。 そのためにも体のメンテナンスは欠かせません。今は週1で体の歪みを調整し、毎日「マグマヨガ」で汗をかくことを日課にしています。本番がある日も、そうして体を整えておけば、あとは軽く発声してメイクをして、舞台に立てるんです。でも、やりすぎると疲れて使い物にならないから、体が温まる程度に。何事も〈力のいい抜き具合〉が大切! (構成=大内弓子、撮影=小林ばく)
市村正親
【関連記事】
- 草笛光子×市村正親「歌と踊りと芝居を結婚させるのがミュージカル。その3つがちゃんとできる人とご一緒すると、何度も共演したような気がしちゃう」
- 江原啓之×丸山敬太 卒業後は別々の道へ。「26歳の頃は、神主と個人カウンセリングを」「ドリカムの衣装を26歳で手掛けた」
- 江原啓之×丸山敬太 初対面から45年「敬太」「プーヤン」と呼び合う仲。高校の同級生、青春時代を語る
- 内野聖陽「比較的怒りっぽい性格の僕は、怒りのない人にはあまり共感できない。上田監督とのご縁で作り上げた『アングリースクワッド』」
- 草笛光子×市村正親「《年配のご婦人とヨガデート》の相手は…。僕らには同じ血が流れてる。いまの僕たちにできる、若者とは違う舞台の取り組み方で」