世界第3位グループ誕生か ホンダ・日産が経営統合へ 両社のメリットは?
■“経営統合”両社のメリットは?
統合が実現すれば、日産が筆頭株主の三菱自動車を加えた3社の販売台数の合計は800万台に。トヨタ、フォルクスワーゲンに次ぐ、世界第3位の巨大グループが誕生します。 ただ、日産は中間決算で利益が9割以上減少するなど、経営は急激に悪化しています。 そうしたなか、どうしてこのタイミングで統合を目指すのでしょうか? 日本自動車ジャーナリスト協会 菰田潔会長 「切羽詰まっている気もする。年間生産200~300万台は、そこまでお金をかけられない」 統合を検討する背景には、アメリカのテスラや中国のBYDなど、新興メーカーが電気自動車や自動運転の分野で先行している状況があるといいます。 菰田会長 「欧州でも電気自動車も広めていかないといけないと。何社かでグループを作れば1000万台級のメーカーと太刀打ちできるのでは」 世界で闘うためには、それぞれの強みを持ち寄ることで、競争力を高める必要があるといいます。 菰田会長 「電気は日産はリーフで2010年から販売しているくらい、いろんなノウハウを持っています。ホンダも水素を使ってFCEVという燃料電池車、これでプラグインハイブリッドも作っている。お互い違うのを持っている。日産とホンダがうまく経営統合して技術が進歩したものが得られるのであれば、規模的には大きくなりますよね」 一方で、こんな懸念もあります。 菰田会長 「ホンダと日産という企業風土が全然違う会社が一緒にうまくできるのかというのが僕の心配です。ホンダは他人のマネはしちゃいけないというのが1つありまして、そういう企業風土があるので。日産は現場の人がそこで即断即決ができなくなっている。検討していると、ちょっとこれは持ち帰って検討します。だからホンダがスパスパッと他人のマネはしないけども、どんどん早く進めていくのに対して日産がいまいちついて来られないところがあると…」
テレビ朝日