ガッカリ…。欧州、今季期待ハズレだったチーム(2)600億超えの補強も水の泡…。上位にすら絡めなかった強豪
今シーズンはレヴァークーゼンやインテル、レアル・マドリードなど各国リーグで独走優勝が目立っている。裏を返せば、他のチームが期待外れだったことからこのようなケースが多発しているとも言える。今回は、様々な要因で期待外れに終わってしまったチームを紹介する(成績は5月15日時点)。
チェルシー(イングランド) 順位:7位 今季成績:16勝9分11敗(勝ち点57) 昨季のチェルシーは屈辱とも言える12位でシーズンを終えていた。迎えた今シーズンはマウリシオ・ポチェッティーノを新監督に迎え、4億6780万ユーロ(約655億円)もの資金を投じて超大型補強を敢行。しかし、2年連続でUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権を逃す結果となり、終盤戦を除く期間は10位近辺が定位置と、ほとんど上位争いをすることなくシーズンが終わりを迎えようとしている。 なぜ2シーズン連続で苦戦したのか。その理由の一つが若手選手を優先した補強戦略だろう。ユルゲン・クロップ政権のリバプールでも同じように若手選手の獲得が勧められていたが、彼らはチームの土台があった上での若手の補強だった。対するチェルシーは2シーズンで主力が退団し、トーマス・トゥヘル政権時にUEFAチャンピオンズリーグ(CL)を制したメンバーはほぼ皆無。チームとして大きな転換期を迎えており、土台が固まっていない状況にあった。 若手選手には大きな伸びしろがある一方で、特有のムラッ気や慣れていない海外での生活によるメンタル面の不安など、安定感に欠けるケースが多い。実際に今シーズンのチェルシーはプレミアリーグでの最多連勝が3であり、調子が良い時期が続かなかったのがほとんどの期間を中位で過ごしていた要因と考えられる。 またボトムハーフのクラブに対して勝ちきれない試合が多かったのも響いた。下位10チームに対してシーズンダブルを達成したのは18位ルートン・タウンと14位フラム、12位クリスタル・パレスの3チームのみで、ウォルバーハンプトンには屈辱のシーズンダブルを喫している。直近の試合でこそ若手選手たちがフィットしてきて調子を上げているが、シーズンを通した内容と結果を踏まえると期待外れの1年間だったと言わざるを得ないだろう。
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