ディズニーが本気出した「SHOGUN 将軍」の見どころは? 真田広之が主演、「関ヶ原の戦い」前夜物語
Netflix、Amazon プライム・ビデオ、Huluなど、気づけば世の中にあふれているネット動画配信サービス。時流に乗って利用してみたいけれど、「何を見たらいいかわからない」「配信のオリジナル番組は本当に面白いの?」という読者も多いのではないでしょうか。本記事ではそんな迷える読者のために、テレビ業界に詳しい長谷川朋子氏が「今見るべきネット動画」とその魅力を解説します。 【写真】ハリウッドで活躍するコズモ・ジャーヴィスが演じる虎永(真田広之)の家臣・按針は物語のもう1人の主人公 ■「関ヶ原の戦い」前夜の謀り事
真田広之が主演し、ハリウッドが日本の戦国時代を扱ったドラマシリーズ「SHOGUN 将軍」の全話(10話)が4月23日、Disney+ (ディズニープラス)に出揃いました。本国のディズニーが作ると、日本を舞台にした時代劇が古くて新しいものになる。まさにそんな作品です。映像クオリティが極めて高く、見応えは抜群。たとえハリウッド仕込みの歴史ドラマを見慣れていなくても案外ハードルは高くありません。濃密な人間ドラマにリアリティがあるからです。
時は1600年。歴史上の人物にインスパイアされた登場人物たちが「関ヶ原の戦い」前夜、壮大な謀りを巡らすというストーリーは、ジェームズ・クラベルの小説「SHOGUN」が元となっています。 物語は、それまで日本を統一していた太閤がこの世を去り、諸国が5人の大老によって治められているという設定から始まります。関東地方を治める大名が、真田広之が演じる主人公の吉井虎永です。虎永は窮地に⽴たされるも戦術は「自ら動くな。敵がしくじるまで待て」というもの。徳川家康をモデルにしています。
もう1人の主人公が外国船で漂着した英国人航海士ジョン・ブラックソーンです。虎永と出会ったことで虎永の家臣となり、按針(アンジン)と呼ばれます。演じているのはアメリカで活躍する演技派俳優のコズモ・ジャーヴィスです。 ヒロインとして登場するのは、キリシタンで通詞を務める戸田鞠子という人物。この時代にしては英語の言語能力が高すぎますが、謀反⼈の娘としての宿命を背負い、自分を押し殺して生きている様が何より印象的に映ります。明智光秀の娘である細川ガラシャがモデルです。