【EASL】琉球ゴールデンキングス、開幕4連勝でファイナルフォー進出決定[バスケ]
ハーフタイムのインタビューで桶谷大HCは、「最後は(No.15松脇の3Pシュートが)入ってくれたが、まだクロスゲームなのでディフェンスのインテンシティを上げていきたい」と後半への思いを語った。その琉球がインテンシティを高める一方でニュータイペイもインサイドのディフェンスとリバウンドが非常に堅固。3Qの琉球は、No.15松脇の3Pシュートが決まった残り5分に57-48とリードを拡大したものの、そこから4Q残り8分43秒までに3-14と押され、60-61とビハインドになってしまった。 試合の流れ上、このタイミングでの琉球が取ったタイムアウトが一つの転機となった。プレー再開後、琉球はさっそくNo.15松脇の3Pシュートで63-61と逆転。脳震盪から復帰したばかりのNo.3伊藤達哉が気迫満点のドライビング・レイアップとフリースローを成功させると、No.18脇のフィジカルなディフェンスにNo.45ジャック・クーリーがうまくフォローしてスティール。そのチャンスをNo.12アルマが豪快なダンクにつなげて一気に69-61として流れを取り戻した。
流れを断ち切ろうとニュータイペイはタイムアウトを要求。その後、No.7リンのリムアタックやNo.55ケネス・マニゴーの3Pシュートなどで得点すると、残り28秒、No.55ケネス・マニゴーの3Pシュートが決まった時点で琉球のリードは77-74と3点差に縮まった。しかし勢いづいた琉球は止まらなかった。最後は残り5.7秒にNo.14岸本がこの日6本目の3Pシュートをねじ込んで逃げ切った。 琉球は21得点、10リバウンドのダブルダブルを記録したNo.12アルマがリーディングスコアラーに。岸本は最終的に、3Pシュートが7本中6本の大当たりで得点を20に伸ばしている。No.45クーリーも10得点、14リバウンドのダブルダブルで貢献。しかし得点を伸ばした3人以外にも、コートに立った全員が流れを引き寄せるビッグプレーを生んでいた。キャプテンのNo.34小野寺祥太は3Pシュートが3本中2本成功、貴重なスティールも2つ記録している。 琉球はチームとして3Pシュートが30本中12本成功(成功率40.0%)だったことに加えて、フリースローも16本中14本成功(同87.5%)と非常に高確率。これら1本1本、またその局面でシューターに好機をもたらしたスクリーン一つ一つに価値が感じられる戦いぶりだった。 グループBの戦況はこの日時点で、琉球が4戦全勝で首位。琉球はレギュラーシーズンであと2試合(1月8日[水]にニュータイペイ、同22日[水]にメラルコ・ボルツ[フィリピン]といずれもアウェイで対戦)を残しているが、下位の2チームが3敗していること、さらに現在2敗のニュータイペイとメラルコが1試合直接対決を残しているので、どちらかが3敗することも決まっているため、2位以上が決まった。 No.14岸本は試合後のインタビューで、琉球が今季どのチームよりも早くファイナルフォー進出を決められたことについて聞かれ、「昨シーズンはたどり着けなかったので、最低限の結果は残せたかなと」とほっとした様子。「ここから一つ一つ、より良くなっていけるように頑張りたい」と笑顔を見せていた。 琉球は残る2試合に連敗を喫したとしても次のステージに進むことはできる。しかしその2試合とも、昨季アウェイで悔しい黒星を喫したチームとのアウェイゲームだ。それだけに、文句なく勝利して4強の戦いに日本のファンを導いてくれることを期待したい。