総称山形牛、おいしさ「見える化」 山形で試食会「いい肉の日」に合わせ
「いい肉の日」の29日、県などでつくる山形肉牛協会は、山形市の旧県民会館跡地で、総称山形牛の食味の良さを「見える化」した、試食体験会を開いた。口溶けの良さ、香りなど、和牛の食味成分を数値化する研究は長年取り組まれているが、認知度は低い。数値の分析結果からも県産和牛がいかに美味かを知ってもらおうと、初めて企画した。 県畜産研究所の分析で、総称山形牛は県外産の和牛に比べ、口溶けの良さを示す「一価不飽和脂肪酸(MUFA)」、甘い香りとなる「単糖」が多いことが分かっている。同会は近年、枝肉の競りで、MUFAを提示するなど、市場でも数値の活用を試行している。 会場には、総称山形牛と県外産牛の焼き肉がずらり。MUFAの数値は県産65.5%、県外産61.8%。来場者は興味深く説明を聞いた後、それぞれの焼き肉を口に運んだ。科学的な分析で得られた数値に裏付けされた食味の良さを食べ比べて確かめた。 同市相生町6丁目、団体職員古賀健司さん(44)は「数値の高い山形牛はやっぱりおいしかった」と納得した様子だった。総称山形牛の販売なども行われた。