仮設校舎に登校する児童＝２６日午前８時、輪島市河井町

　　●輪島の8小学校2中学校 　奥能登を襲った豪雨で臨時休業していた輪島市の小学校8校と中学校2校で26日、授業が再開され、6日ぶりに児童生徒の姿が戻った。校舎や通学路の安全が確保されたためで、子どもたちは「友達と遊ぶのが楽しみ」と元気に登校した。教員は地震と豪雨という複数の災害に見舞われた児童に「周囲の人を大切に思う気持ちを育んでほしい」と呼び掛けた。 　輪島市中心部の6小学校が合同で授業を行っている河井小の仮設校舎には、午前7時半ごろから児童が登校した。豪雨による土砂崩れで一部のスクールバスのルートが通れなくなったが、ルートを変更して運行ができるようになった。 　宅田町の仮設住宅で床上浸水の被害に遭った鳳至小1年の中村蒼桜（あお）さんは豪雨後、たんすなどに付いた泥をブラシできれいにしたといい「避難している間にゲーム機の充電器が流されたけれど、久しぶりの学校が楽しみ。友達と鬼ごっこをして遊びたい」と話した。 　体育館で開かれた全校集会では、28日にグラウンドで予定していた運動会を延期することが伝えられた。10月6日以降に行う。 　河井小と大屋小の六田茂行校長は「豪雨で恐怖を感じた子どもが多いと思う。子どもが傷つくことがないよう丁寧に接していく」と話した。6小学校には397人が在籍しているが、複数の児童が豪雨を受けて市外に避難したという。 　輪島市内の全12小中学校は24、25日に臨時休業した。被害が大きかった町野小と東陽中の授業再開は10月1日以降となる。