【高校ラグビー】選抜大会はきょう準々決勝 前戦で天理との激闘を制した目黒学院は大会連覇を狙う桐蔭学園と対戦 双方の2回戦を振り返る
高校ラグビーの三大タイトルの一つ「選抜大会」は3月24日、2回戦8試合が行われて、ベスト8が出そろいました。26日に準々決勝が行われます。 【LIVE配信中】高校ラグビー選抜大会 準々決勝
桐蔭学園は2回戦で東海大大阪仰星と対戦
桐蔭学園(神奈川)と東海大大阪仰星(大阪)、近年の高校ラグビー界をリードしてきた両校の対決は、予想どおりの緊迫した試合となります。先手を取ったのは桐蔭学園。5分、16分とFW陣が集団でのスキルの高さを見せ、2つのトライで14点を奪います。一方の東海大大阪仰星も反撃。細かくボールをつなぎながら、一人一人の巧みなランニングで、桐蔭学園陣内深くまで攻め込みます。しかし、あと一歩のところでミスが出て、なかなか得点に結びつけることができません。前半は14対0、桐蔭学園リードで終了します。 サイドのかわった後半、自陣の深い位置からでも積極的に仕掛ける東海大大阪仰星。しかし、4分、桐蔭学園のプレッシャーの前にまたしてもパスが乱れてしまいます。このボールを、詰めていた桐蔭学園のCTB德山凌聖選手がうまく拾い上げてそのままトライ。21対0として、桐蔭学園が大きく試合の流れを引き寄せます。それでも東海大大阪仰星は自分たちのスタイルを崩しません。直後の9分、今度は仰星らしい高いハンドリングスキルを見せて、手寧にパスをつなぎながら桐蔭ゴール前に攻め込むと、最後はPR山下大輔選手がラックサイドを上手くついてトライ。ゴールも決めて、再び14点差に詰め寄ります。勢いに乗ってその後も攻め続ける東海大大阪仰星。しかし、さすがは前回大会王者の桐蔭学園。ここから粘り強く、勝負所をわきまえたディフェンスで、仰星の反撃を許しません。20分すぎからはたびたびピンチを迎えますが 各選手が適格な状況判断とタックルでしのぎます。最後まで東海大大阪仰星に追加点を許さなかった桐蔭学園。そのまま逃げ切って、21対7で勝利。大会連覇に向けてまた一歩前進しました。
目黒学院は2試合連続の激闘を制してベスト8進出
1回戦で優勝候補の東福岡(福岡)に劇的な逆転勝利を収めた目黒学院(東京)。2回戦は関西の名門・天理(奈良)と対戦しました。パワーを生かした攻撃力が持ち味の目黒学院と、低く鋭いタックルを武器にディフェンスの固さと粘り強さが身上の天理。試合は両チームが特徴を出し合う白熱の展開となります。試合を動かしたのは目黒学院。前半5分、NO8ブルースネオルロケティ選手の力強い突破で天理のゴールラインに迫ると、最後はLOフィッシャー慶音選手がタックルをひきずりながら中央にトライ。ゴールも決めて7点をリードします。一方の天理は、目黒学院の縦への推進力に徐々に対応。10分にFB山崎祥永選手がPGを決め、1トライで逆転可能な4点差に迫ります。その後はまさに一進一退の攻防。目黒学院が縦への突破を武器に天理陣内深くまで攻めこむと、天理は集中力の高い粘り強いディフェンスで対抗。天理が繰り出す多彩な攻撃には、目黒学院の一人一人が落ち着いて的確に対応。ともに前にしっかりと出るディフェンスで得点を許しません。前半は7対3のまま終了します。 後半に入っても緊迫した展開が続きます。お互いチャンスの数は増えていきますが、最後の最後でしのぎ切って得点を許さず、後半の24分を経過します。刻々と少なくなる残り時間。ここで目黒学院が天理のゴールラインまで5m、絶好の地点でマイボールスクラムのチャンスをつくります。強烈なサイドアタックを繰り出すロケティ選手。しかし、天理が見事なディフェンスでゴールラインを割らせません。逆に天理はその直後、ここぞとばかり全員が集中。目黒学院の反則を誘って、目黒学院陣内22mライン内側の深くまで攻めこみます。そしてラインアウトから得意のモールの形をつくって勝負に出ます。モールを動かしてゴールラインに迫る天理、懸命のディフェンスを見せる目黒学院。お互いの意地と意地が激突する執念の攻防が1分近く続きます。最後は目黒学院がしのぎ切ってモールアンプレアブル。天理の驚異の粘りを振り切った目黒学院が2試合連続の激闘を制し、見事ベスト8進出を果たしました。
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