温泉マニアも認めた足元湧出の名湯「湯川内温泉かじか荘」 台風被害乗り越え復活への歩み始まる 復興への賛同者も募集中
8月末の台風10号で甚大な被害を受けた鹿児島県出水市武本の湯川内温泉かじか荘で9月30日、復旧作業が始まった。初日は地元の建設業者が一帯に堆積した土砂や石などを取り除いた。 【写真】台風10号の影響で甚大な被害を受け、石や水が流れ込んだかじか荘の浴室
同温泉は約260年前に発見されたとされ、温泉が浴槽の底から湧き出る「足元湧出」が特徴。昨年9月に閉めた前所有者から、一般社団法人純温泉協会=大阪、山口貴史代表理事(53)=が今年7月に購入した。だが翌月の台風で、浴室や脱衣所に無数の石や土砂、川の水が流れ込んだ。 山口さんによると、復旧作業には多額な費用がかかるため、協会は復興支援金として寄付(1口1万円)を募っている。協会のホームページで詳細を案内中。ボランティア募集なども今後告知する。 9月30日、作業を見守った山口さんは「被害を受けて精神的なダメージは続いているが、ようやく復旧に向けて動き出した。温泉を待ち望むファンのためにも、一日でも早く復活させたい」と語った。
南日本新聞 | 鹿児島
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