野鳥テーマに環境問題考える 蔵満さん(元琉球大准教授)が講話 名瀬小
奄美市立名瀬小学校(上村英樹校長、児童308人)で18、19の両日、元琉球大学准教授の蔵満逸司さん(62)=鹿児島市在住=による環境学習の授業があった。鹿児島県が2023年度から実施している「環境学習での地球温暖化対策普及啓発事業」の一環。同校では5年生の児童らが受講し、奄美で見られる野鳥をテーマに地球温暖化の影響について考えた。 同事業は温暖化の現状や脱炭素化の必要性、個人や家庭で実践できる対策などを啓発することが目的。学校などで環境学習を行う際、環境保全の専門知識や経験を持つ指導者を県が派遣する。 蔵満さんは琉球大学勤務以前、鹿児島県の公立小学校教諭を29年間勤め、01~06年は名瀬小にも勤務。身近な環境や文化を生かした地域教材開発に長年取り組んでいる。 授業で児童らは地球温暖化が進むと困ることについて意見を交わした。気候の変化により、奄美で見られるさまざまな渡り鳥や留鳥の生息域や繁殖期に影響が出るほか、絶滅の可能性があることなどを学んだ。 蔵満さんはルリカケスやサシバ、オーストンオオアカゲラなど奄美の野鳥の写真を見せながら特徴も紹介した。 授業を受けた児童は「いろいろな鳥の名前や、地球温暖化が起こると(野鳥の)絶滅や水不足などにつながることを学んだ。もっと温暖化について知りたい」と話した。 蔵満さんは「地球温暖化の影響を知り、今後何ができるかを考えてほしい。奄美の野鳥など身近な自然にもっと興味を持ってもらえたら」と語った。