「大切な人と深くつながるために」...令和世代の教科書にも載っている「コミュニケーションが得意」になれる秘訣とは
コミュニケーション能力を高めるには
では、コミュニケーションが得意になるためには、どうしたらいいのでしょう。 コミュニケーションは、お互いがうまく折り合いをつけるための技術です。スポーツの場合、テクニックをみがく方法を知っていますか。そう、何回も何回も練習しますね。コミュニケーションも同じです。 昔は、話し相手や遊び相手は人間しかいませんでしたから、ぶつかり、きそい、交渉する中で、コミュニケーションの技術はみがかれました。でも、最近はインターネットが発達して、人は人と直接話さなくても、時間が過ごせるようになりました。 大人たちは、メールやゲームをしたり、ウェブサイトを見たりする時間が増えて、どんどん人間との直接のコミュニケーションが苦手になっています。 あなたはどうですか。人と会話する時間は増えていますか。減っていますか。 本当に自分の言いたいことを言い、本当にしたいことをしようと思ったら、あなたは人とぶつかります。それが、あなたがあなたの人生を生きるということです。 そういうときは、悲しむのではなく、「コミュニケーションの練習をしている」と思ってください。 最初は苦しいですが、だいじょうぶ。スポーツと同じで、やればやるだけ間違いなく上達します。 そうして、あなたは大切な人と出会い、深くつながっていくのです。 『終わりのない「苦しみ」がずっと続く...話し合いで「自分の意見を言わない人」が知らず知らず背負っている“サンドバック化”のリスク』へ続く
鴻上 尚史