「ネチネチ…でも強い」2025年は「巳年」!漫画・アニメに登場する「強烈すぎる蛇使い」たち
■戦いだけでなくギャグでもしっかり“蛇使い”…『魁!!男塾』鄧罦傑
数々の名作漫画を世に送り出してきた『週刊少年ジャンプ』(集英社)。なかでも、圧倒的な“熱さ”で人気を博したのが、1985年から連載された『魁!!男塾』ではないだろうか。 宮下あきら氏による本作は、全国各地から不良少年を集めた“男塾”を中心に各地で繰り広げられる強敵たちとの死闘を描いた熱血バトル漫画である。 個性豊かな闘法を身につけたキャラクターが多々登場する本作において、“蛇”を使うキャラクターといえば「天挑五輪大武會」決勝トーナメントにて登場した鄧罦傑(とうふうけつ)だ。 鄧罦傑はプロの秘密結社・宝竜黒蓮珠の主頭をつとめる男性で、長い髪と整った顔立ちが特徴的だ。いわゆるイケメンキャラである彼だが、なんと無数の“蛇”を自在に操る奇抜なスタイルの戦い方を得意としている。 拳の動作とともに蛇を相手にけしかけたり、蛇同士を連結させ凄まじい間合いを得るなど、遠近共に隙のない技で相手を苦しめていく鄧罦傑。 しかも彼が従えているのは“咬牻蛇(こうもうへび)”という特殊な蛇で、その毒は一噛みで巨像をも殺めてしまう凄まじいもの。わずかでも触れれば即致命傷になる技の数々は、まさに相手を絶望の淵に立たせるだろう。 そんな彼だが、仲間となってからはその高い戦闘能力で活躍。また、意外にも“蛇”を使ったダジャレや一発芸を披露するなどノリの良い一面も披露していた。 凄まじい戦闘力はもちろん、思わぬギャップをも秘めたなんとも魅力的なキャラクターだ。
■見た目だけでなくなんとパイロットにも大蛇が!?『機動武闘伝Gガンダム』コブラガンダム
1994年から放送された『機動武闘伝Gガンダム』でも、“蛇”の意匠を存分に活かした機体が登場し視聴者を驚かせた。 本作は大人気ロボットアニメ『ガンダム』シリーズの流れを汲んでいるのだが、各国を代表する格闘家たちが「ガンダムファイト」に参戦するという奇抜な世界観が特徴的だ。 各国を象徴するような個性的なガンダムたちが集結するなか、“蛇”にまつわるデザインを取り入れた機体があった。それが、ネオインド代表のチャンドラ・シジーマがパイロットを務めた「コブラガンダム」だ。 “コブラ”の名の通り、全体的に“蛇使い”をモチーフとしたデザインが取り入れられた機体で、壺の形をした巨大なファイターキャリアーから姿を現した際には、対戦相手である主人公・ドモンを驚愕させた。 作中、長い体を駆使した高速移動、相手を巻き付けての拘束など数々のトリッキーな戦法を披露するコブラガンダム。これだけでも脅威だが、対戦相手を締め上げた状態で頭部を分離させ、人型に変形させることでとどめを刺すという狡猾な戦法を得意としている。 ちなみに本作においてガンダムファイターたちは「モビルトレースシステム」によって実際の動作を機体に反映させ操作するのだが、なんとこのコブラガンダム、パイロットであるチャンドラが本物の大蛇を引き連れ、操ることによって“蛇”の動きをリアルに再現しているのだ。 その戦闘方法はもちろん、そのコントロール方法にまでも驚かされてしまう、実にインパクト大なモビルファイターである。 狡猾に、変幻自在に……“蛇”と一口に言ってもそのイメージは実にさまざまで、数多くの漫画・アニメ作品にその意匠が採用されてきた。作品によってそのモチーフの使い方も千差万別なのは、実に面白い点だろう。 2025年「巳年」にも、蛇モチーフのキャラクターは誕生するのだろうか。記憶に残る独特の個性的なキャラクターたちを今後も楽しみにしたい。
創也慎介