昭和39年に雑誌の表紙を飾った「女優と文化財」の共演!『土門拳写真展 女優と文化財 「輝きは時代を超えて」』を開催
東京・銀座にあるノエビア銀座ギャラリーで2024年1月15日~3月22日、昭和を代表する写真家・土門拳の写真展『土門拳写真展 -女優と文化財 「輝きは時代を超えて」』を開催する。 【写真】吉永小百合さんと仏像が並ぶ、昭和40年8月号『婦人公論』の表紙 * * * * * * * ◆時代を超えて輝く、文化財と人物の魅力 東京・銀座にあるノエビア銀座ギャラリーで2024年1月15日~3月22日、昭和を代表する写真家・土門拳の写真展『土門拳写真展 -女優と文化財 「輝きは時代を超えて」』を開催する。 土門拳(1909~1990)は、古寺や仏像などの美術・文化や、広島・筑豊などの社会的テーマに加え、著名な人物を写した肖像写真にも多く取り組んだ写真家。 今回は、そんな土門が1964年から2年間、月刊誌『婦人公論』の表紙として、女優と文化財を同一画面に写したカラー作品群が展示される。 『婦人公論』編集長三枝佐枝子は、東京オリンピックを翌年にひかえた1963年(昭和38年)、外国人に日本の文化財を紹介したいと考えていた。一流女優を日本の国宝級文化財のあるロケ地で撮影することを企画したのである。 土門は女優が非常に苦手だった。以前、エプロン姿の水戸光子が洗濯しながらにっこり笑っているポスターを作ったとき、何枚写しても同じ映画の笑い方なので、「あなたはたった一つの笑い顔しか持ち合わせないのか」とどなったという(「中野好夫対談集 28」)。それで、土門は当初その依頼を断っていたが、担当編集者池田洋一の10日間におよぶ日参に口説き落とされ、女優を泣かせてもいいとの条件で承諾した。 (『土門拳 生涯とその時代』(法政大学出版局)より) 文化財の選定も土門が手がけたというこの作品群。時代を超えて輝く、人物と文化財の魅力を堪能したい。
「婦人公論.jp」編集部