逆走はなぜ起きる?出会ったらどうする?ぶつかった威力は?
■逆走車に遭遇したら、とにかく速度を落とすこと
逆走は、事故に至ってしまうと、死傷事故となる確率が高い傾向にあります。前出の資料によると、高速道路での事故全体と比較して、逆走が死亡事故に至るケースは、約38倍にもなるそう。逆走による事故の凄まじさがわかります。 高速道路を走行していて、正面からクルマがやってくることは想定しにくく、回避は難しいところではありますが、道路標示やラジオなどで逆走車の情報に触れたら、まずは速度を落とし、前方の見通しを確保するため、前走車との車間距離をとって通行しましょう。速度を落とすことで、万が一衝突してしまった場合でも、こちら側の速度を落としておくことで、被害を抑えることができます。
高速道路本線で逆走するドライバーは、いつも通り左側車線を走行している感覚で、追い越し車線上を走ってくる可能性が高いそうです。ただし、逆走していたことに気が付くと、回避するために、突如、走行車線側へ向きを変えてくる可能性もあり、すれ違う際もできるかぎり離れた場所を通行するようにしてください。また、できるかぎり急ブレーキや急ハンドルも避け、同乗者がいる場合には、「110」番通報をしてもらうようにしてください。
■まとめ
慣れない道で動揺していると、どんなドライバーであっても、うっかり逆走してしまうことがないとはいい切れません。慣れない道では、道路に表示されている矢印や掲示されている案内を、いつも以上に確認しながら、慎重に運転することが必要です。 Text:吉川賢一、エムスリープロダクション Photo:Adobe Stock、写真AC