「生かされていることに感謝」 中経マイウェイ新書出版 知多信金元理事長の榊原康弘さん
知多信用金庫の元理事長、榊原康弘さんが、半生をまとめた「2万8105回以上のありがとう」(中経マイウェイ新書)を出版した。 同金庫入庫のいきさつから、初めて支店長に昇格して間もなくの強盗事件遭遇、東海銀行出身の高橋優二さんへの敬愛、融資担当役員や理事長に就任した時の心情などを臨場感あふれる文章で紹介している。 同金庫創業以来初の生え抜き理事長、半田商工会議所会頭という華やかな経歴の裏側には、偶然の出会いや大きな使命感があったことが伝わってくる。榊原さんは理事長就任前に、海に落ちて九死に一生を得たことがある。「生かされたのは何か理由がある」と、これまで以上に困難に向き合う覚悟が固まり、公のために同金庫や会議所で改革に尽力した。理事長としては女性職員の商品企画チームや、取引先の幹部育成、異業種交流を展開する経営塾を発足。会頭としては地区別懇談会により会員との対話を深めた。 こうした多くの経験をさせてもらえた人たちに、生きてきた日数分(2万8105回以上)だけ感謝を込めて、タイトルが付けられた。
同書は2023年7月から51回にわたって本紙最終面に掲載された「マイウェイ」を加筆修正した。新書判で232ページ。価格は1100円(税込み)。 (半田)