ドンファン元妻が法廷で不満あらわ 「アンフェア」「この国のマスコミどうかしてる」 紀州のドンファン公判 被告人質問詳報
「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家、野崎幸助さん=当時(77)=に致死量の覚醒剤を飲ませて殺害したとして殺人罪などに問われた元妻、須藤早貴被告(28)の裁判員裁判は11日も8日に続いて被告人質問が行われた。午前中は前回と同じく弁護側が質問。検察側が指摘する間接証拠や証人尋問の内容に対して次々と反論。「アンフェア」「私を陥れようとしている」と感情をあらわにする場面もあった。 【写真】「ゴム手袋をつけて…」元妻・須藤早貴被告が語った紀州のドン・ファンとの“初夜” 若者口調で感情露わに ■葬儀中にスマホ? これまでの証人尋問では、野崎さんが経営していた会社の元従業員らが出廷。野崎さんの葬儀中の被告の態度について「スマホをいじっていた」「笑っていた」などと証言していた。 弁護人「こうした証言が出ていたが」 被告「(元従業員は)社長(野崎さん)の死を悼んでいる様子がなかった。葬儀中に目が合ったときに白目をむいて笑わせようとしてきたので笑ったことはあります。葬儀中は(スマホを)いじっていません」 弁護側は、複数の疑惑について立て続けに問う。野崎さんが平成30年5月に死亡した後、被告は野崎さんの会社の代表取締役に就任し、会社から自身の口座に3834万円を送金させていた。 被告「会社のことは全然分からないから、(以前に別件の依頼をしていた)弁護士に任せていました。社長が死んで(毎月もらっていた)100万円をもらえなくなったので、『代表取締役の給料で30万円ぐらいもらえませんか』と弁護士に聞いたら、3千万円を入金できると言われた。『えっ大丈夫ですか』と確認したら『問題ないです』とのことだった」 弁護人「想定以上の額だった」 被告「はい。もちろんです」 ■結婚は遺産目的 野崎さん宅の美術品を画商に鑑定してもらうよう依頼もしていた。 被告「(結婚条件である毎月100万円の)5月分をもらう前に死んでしまった。元従業員に振り込みを依頼したが、断られたので」 弁護人「鑑定を依頼してどうなった」 被告「『時間がかかります』と説明を受けた。カードや家賃の支払いがあるから、時間がかかるなら無理だと諦めてお母さんからお金を借りました」