ドンファン元妻が法廷で不満あらわ 「アンフェア」「この国のマスコミどうかしてる」 紀州のドンファン公判 被告人質問詳報
被告は野崎さんとの結婚を家族や親しい地元の友人にも伝えていなかったが、野崎さんの死亡が報道された後に、「財産をもらうつもりだったよ」と遺産目的であることを明かしていた。
被告「社長自身も『遺産をもらってほしい』と言っていた。誰にも、社長本人にも(遺産目的であることを)隠していないです」
事件後の友人へのLINEには《和歌山県警の警察官が北海道に上陸。携帯のデータを渡すように言われても拒否で》と口止めともとれるメッセージもあった。
被告「警察に言った情報はマスコミにリークされる。それが嫌で言った。噓をついてくれとは言っていない。証拠隠滅の意図はないです。ただでさえ人殺し扱いをされてプライバシーを侵害されまくっていたので」
■「完全犯罪」と検索履歴
検索履歴についても弁明した。証拠調べで、野崎さんとの結婚後に「完全犯罪」「覚醒剤 過剰摂取」などと犯罪に関するワードを繰り返し検索していたことが明かされている。
弁護人「普段、ネットでどのような検索をしている」
被告「昔から殺人事件とか、グロテスクな不気味な事件の動画を見るのが好きでした」
弁護人は、野崎さんと出会う前から「世界の猟奇殺人者」「サイコパス 有名人」などと検索していたことを明かす。
弁護人「知り合った後も『猟奇的殺人』『溺死』などを検索している。これらを検索したのはなぜ」
被告「特別な理由はありません」
弁護人「(平成30年)3月31日には『老人 死亡』と検索している」
被告「直前に老人ホームで3人が転落死させられた事件に関する動画を見ていた。それが影響している」
■「家政婦は噓をついてる」
8日の被告人質問では、弁護側の質問に対し、淡々と答えていた被告。一方、この日はときに自身が犯人視されていることへの不満をあらわにする場面もあった。
これまでの公判で、野崎さんの家政婦は認知症の影響で出廷しなかったものの、供述調書が読み上げられた。その中には事件当日について「普段は2階にいるが、この日は1階にいて不思議だった」「何度か催促してようやく2階へ行った」などと被告の言動を怪しむような発言があった。