青学大が佐々木泰主将の2ランで福井工大に8―1の七回コールド勝ち 2連覇へ好発進「最終的に頂点に立てれば」/大学野球選手権
全日本大学野球選手権第2日は11日、神宮球場と東京ドームで行われ、2回戦では2連覇を狙う青学大(東都)が福井工大(北陸)に8―1の七回コールドゲームで快勝した。9年ぶり出場の早大(東京六大学)も大商大(関西六大学)を延長十回タイブレークの末、1―0で下して準々決勝に進んだ。1回戦では国公立大で唯一出場の和歌山大(近畿)、関学大(関西学生)、天理大(阪神)、東日本国際大(南東北)が2回戦に進出した。 青学大が主将の一振りで2連覇へ好発進した。6-1の七回に佐々木泰内野手(4年、県岐阜商高)が福井工大の左腕、藤川泰斗(2年、西城陽高)が投じたインコース低めのカーブを振り抜き、左越え2ラン。8-1としてコールド勝ちを決めた。 「少し崩されたけど、うまくバットに乗せることができた。試合に勝ちたい、優勝したいという気持ちが一番強い。その気持ちが結果に出た」 一回に5安打でいきなり4点を挙げたが、福井工大の2番手・大西礼真投手(4年、愛知産大工高=現名古屋たちばな高)を攻略できず、二回から六回までは1安打無得点に抑え込まれた。それでも「東都リーグを勝ち抜いてきたのは皆、すごい自信になっている。皆そこまで焦ることもなく、地に足をつけて堂々とプレーできた」。佐々木は昨年の全日本大学選手権でリーグのレベルの高さを感じ、自信を持つようにチームメートに伝えてきた。 春のリーグ戦は12試合で打率・178(45打数8安打)と苦しんだが、勝った方が優勝だった5月29日の中大戦で放った逆転3ランに続いて2戦連発。復調気配だ。打ち気にはやりボール球に手を出す悪癖を自覚し、高低で狙い球のゾーンを絞ることを意識している。今秋のドラフト候補をこの日もセパ複数球団のスカウトらが視察。巨人の大場豊千スカウト部主任は「打撃のリストが強い。将来性もある」と高評価した。 青学大は全日本大学選手権に過去6度出場して、優勝5度、準優勝1度とこの大会に無類の強さを誇る。「一戦必勝で目の前の試合を戦って、最終的に頂点に立てればいい」。相性の良い大会で6度目の優勝旗を手にする。(尾﨑陽介)