節約のため、3食白米のみの生活をしています。栄養失調からくる病気や治療費のことを踏まえて止めるべきでしょうか。
白米は日本人の主食として長い歴史のある食べ物です。比較的安価で手に入りやすく、お腹も満たされますが、白米だけではからだに必要な栄養が不足してしまいます。 栄養失調はさまざまな病気の原因になるため、かえって治療費がかかってしまう可能性が高いです。白米のみの生活のリスクについて気になる方は、この機会に考えてみましょう。 ▼職場のランチ代節約したい!「おにぎり」だけは栄養的にNG? 節約効果も検証
白米のみの食事が引き起こす病気
白米のみの食事が原因で起こる代表的な病気は、脚気(かっけ)です。脚気は、ビタミンB1が不足することで神経や心臓に障害が起こります。 脚気の症状は、全身の倦怠(けんたい)感、食欲不振、手足のしびれやむくみ、心臓の動悸(どうき)や息切れなどです。重症化すると心不全を引き起こし、死に至ることもあります。 脚気は明治時代に大流行し、国民病と呼ばれるほどでしたが、現在でも白米のみの食事を続けると発症する可能性があります。
長期的な視点で経済的コストを考えよう!
白米のみの食事は、一見節約になるように見えますが、実際には経済的にも不利になる可能性が高いです。 白米は炭水化物が主な栄養素で、からだのエネルギー源となってくれますが、ビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養素がほとんど含まれていません。これらの栄養素は、免疫力を高めてからだの機能を維持したり、生活習慣病を予防したりするのに重要です。 そのため、白米のみの食事では栄養失調に陥り、さまざまな病気にかかるリスクが高まります。病気になると、検査費や入院費、治療費などの医療費がかかりますが、その額は決して安くはありません。 病気によって勉強や仕事に支障が出ると、学業の機会を失ったり、収入が激減したりする可能性があります。入院が長引けば、入院費もかさむことになるでしょう。 総務省統計局が公表する「家計調査 家計収支編」によると、2022年の単身世帯の1ヶ月の平均食費は3万9069円です。1ヶ月が30日間だとすると、1日あたりの平均食費は、約1302円になります。これは、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を摂る場合の平均的な食費です。 白米のみの食事をする場合、食費はもっと安くなるかもしれませんが、その分健康や生活の質を犠牲にすることになります。そのコストは、食費だけでは測れないほど大きいでしょう。 白米のみの食事にするのではなく、例えば、まとめ買いや自炊をするなどして、ほかの栄養を摂りながら食費を抑える方法を考えるのが賢明です。