東芝2015年第3四半期連結決算発表(全文2・質疑応答)損益最大、危険水域?
原子力事業、のれんが増えてる理由など
サークルクロス:恐れ入ります。サークルクロス、若林と申します。35ページの資料の中で、考え方なんですが、1つは前回11月のときに比べて、この原子力事業ののれんが300億ぐらい増えてるとか、それから前回11月のときにはなかったんですが、このストレージプロダクツとか照明事業のとこの固定資産の金額が新しく入ってて、助かるんですけども、その背景と意図を教えてくださいっていうのが1点目です。 平田:まず原子力事業ののれんが増えてる理由でございますが、ウエスチングハウスのほうで建設をスムーズに進めるために、CB&Iを買収いたしまして、正直なところPPAがまだ終わってございません。1年間の猶予があるということなんですけれども今、暫定でおっしゃっていただいたような金額を、仮に載せさせていただいてございます。 それから今回ストレージプロダクト、あるいは照明事業、こういったところの特に固定資産、載せさせていただいてございますけれども、ハードディスクにつきましては、社長の室町のほうからご説明のあったような状況なんで、会社としてちょっとウオッチしていかなきゃいけないということ。それから照明についても相対的には低収益でございますんで、コーポレートレーベルでもきちんとウオッチしていくという意味で、管理事業の中に今回から入れさせていただきました。 サークルクロス:ここにあるのは管理事業をウオッチしているというメッセージ。 平田:そうでございます。 サークルクロス:分かりました。で、これに関しては例えば3Qのときに、監査法人さんとかのご意見っていうと、ウオッチはしてるけどもノーではないという、そういうことですか。 平田:そうでございます。 サークルクロス:分かりました。それから2つ目の質問が、今回下方修正の、31ページのところなんですが、この中で電子デバイスと電力・社会インフラの上の悪化のとこですね。電子デバイスでマイナス300と、電力・社会インフラでマイナス370の業績悪化ということなんですが、電子デバイスのマイナス300の背景と、電力・社会インフラのマイナス370の背景をちょっと教えてもらえませんでしょうか。 平田:電子デバイスのほうは一言で言ってしまえば棚卸しの評価減、これが主体でございます。それから少し売り上げを上げようと思っていたものが、残念ながら売れなくって、粗利が落っこっているというふうなものが入ってございます。 サークルクロス:メモリー。以外ですね、はい。 平田:メモリー以外でございます。それから電力・社会インフラにつきましては、もうほとんどいわゆる進行基準の見積もりコストの見直し、これがほとんどでございます。 サークルクロス:分かりました。最後の質問ですけども、今いろいろ交渉中のメディカルの話とか、それから2月末にやられるパソコン、白物という話に関しては、まず前者についてはいろんな報道が出てますけども、この下方修正を受けて少しスタンスが変わるようなことがあるかどうかっていうことと、それから白物とパソコンについては、これを売却したときに売却益みたいなものが出るのか、逆に売却損が出る可能性があるのかっていうのは、どうみればいいんでしょうか。 室町:メディカルの売却についてのスタンスは変わるかどうかというご質問でございますけども、ご質問の意図というのは、早めるとかスピードの問題とかですか。 サークルクロス:それとか、あるいはこの下方修正によって、これまでのプライオリティーの中で、もちろん金額とか将来性とかいろんなプライオリティーがあったと思うんですが、それが金額最優先になるとか、あるいは急がなきゃいけないっていうふうなことになってるのか、なってないのかっていうような意味です。 室町:この売却については3つの視点がございまして、1つはもちろん売却の価格の問題。2点目は独禁法のクリアランスも含めたスピード感の問題。3点目はDA後のさまざまな確実性の問題。この3つを中心に進めておるところでありますけども、基本的なスタンスは今のところ変更はございません。3つとも追い求めるというスタンスで臨んでおりますし、例えば売却価格を少し下げてスピードを優先すると、そういうような判断は今のところしてございません。それから。 サークルクロス:あと、そのパソコンとテレビ、あ、白物ですね。 室町:はい。パソコン、テレビはまだ非常に売却の価格までの交渉にはまだ至っておりませんけれども、すでに固定資産についてはほとんど減損してございますので、そういった意味の大きな売却損は出ないと思ってます。今までの債務超過分については、全て過去に引き当てが取れておるということでございます。 従いまして全員が移籍をするのか、あるいは一部は残さなくちゃいけないのか、全員、要するに引き取っていただけるのかどうか。そういったようなところの交渉が最終的には出てくると思いますけれども、それについてはまだ、まったくオンゴーイングでございますので今、お話しできる段階ということではございません。ただ、東芝としてはできるだけ全て居抜きで移籍をしていただきたいということは主張しているところでございます。 サークルクロス:売却益は、逆にあまり期待はしないんですか。 室町:売却益についてはもちろん期待はしたいんですけども、少なくともメディカルの売却と比べて非常に低い、もし益が出たとしても、巨額な益が出るってことは、まずまったくないというふうに考えてございます。 サークルクロス:どうも、ご丁寧にありがとうございました。 司会:よろしいですか。はい。それじゃあ一番前のそちらの女性の方。