上田竜也が語る“舞台に立ち続ける理由” 「自分の活動がファンの充実感に繋がればいい」
■「これが正解だ」と思って演じたい
――主演の佐々木蔵之介さんにはどのような印象をお持ちですか? 上田:演技が素晴らしいのは大前提ですが、テレビを見ていてスマートでイケている方だなという印象も受けました。今回の舞台で初共演なので、稽古を重ねていくなかでイメージが変わっていくかもしれません(インタビューは稽古前に実施)。 ――役者の先輩である佐々木さんに、芝居についてのアドバイスなども聞いていきたい? 上田:いつもなら相談したいなと思うのですが、今回は対立する立場ですからね。逆に相談しないほうが、いい作品ができるかもしれないと思っています。六角精児さんなど他の共演者の先輩にアドバイスをいただいたほうがいいのかも。とは言え、稽古が進むなかで結局、蔵之介さんにも甘えさせていただくかもしれないですね。 ――これまでの作品でも、本番以外での接し方やコミュニケーションが芝居に関係することがあった? 上田:あったかもしれないです。例えば、親友5人グループの一人を演じるときなら、グループのメンバーとご飯に行くなど、より親しくしようとしていました。そうすることによって信頼感も出ると思うんですよね。だから、今回は蔵之介さんと仲良くし過ぎてしまうと、それが本番でも出ちゃう気もして。 ――いつもは先輩によく相談をするとのことですが、どういうことを聞くことが多いですか? 上田:芝居って、自分が思っていたものと演出家の方が思い描いているものが違う場合もあるんです。そんなとき、基本的には演出家の方のディレクションに沿ってお芝居をしますが、どうしても納得できないときもあって。そうなると、もうお互いのエゴのぶつかり合いになっちゃうんですよね。それを解消するためには、第三者の方に意見を聞くのが1番フラットだと思っていて。そんなときに先輩方に話を聞いてもらうことが多いですね。 ――ちゃんと納得してから芝居がしたい。 上田:そうですね。納得していないのに芝居をやるのは、ちょっと気持ちが悪いというか。自分が最初に思っていた芝居と違ったとしても、やるんだったらちゃんと「これが正解だ」と思って演じたいんです。その正解を導くために周りの意見を聞いて、気持ちを解消しています。 ――本作では佐々木さんを始め、芝居では初共演の方も多い気がします。上田さんは初めてご一緒する方とは、どんなコミュニケーションを取っていますか? 上田:初対面だからどうしようと考えたことは、あまりないですね。相手が心を閉ざしているのに無理やりコミュニケーションを取っても、あまり意味はない気がしますし。ただ、初めて共演する方と話すときでも、緊張せず話せるタイプだとは思います。共演する方からは「最初は怖かった」とよく言われますが(笑)。 ――例えば、主演のときだったら積極的に自分から話しかけていくことは? 上田:悩んでいる人がいたら声をかけようかなと思います。ただ、一人で考えたいタイプの方もいるじゃないですか。だから、空気を読んだうえでどう接するのかを考えます。