46年間 待ち続ける弟の帰宅 拉致被害者家族が中学生に講演会
鹿児島放送
弟の帰りを待って46年。 北朝鮮による拉致被害者の家族が鹿屋市の中学校で講演会を開きました。 (北朝鮮による拉致被害者家族 市川健一 さん) 「生きているのか死んでいるのか分からない。これほどつらいものはありません」 鹿屋市の中学校で拉致被害者家族としての思いを語るのは、市川健一さんと妻の龍子さんです。 健一さんの弟・市川修一さんは46年前、交際相手の増元るみ子さんとともに日置市の吹上浜で北朝鮮によって拉致されました。 4日の講演会の演題は「家族の絆」。 北朝鮮側は拉致を認めた上で2人は死亡したと主張していますが、市川さんらはどれだけ時が経っても家族の帰りを信じています。 (北朝鮮による拉致被害者家族 市川龍子 さん) 「『ただいま』っていう声が聞きたいんですよ。『おかえり』って言ってあげたいんですよ」 2人は生徒たちにむけて、当たり前のように家族と過ごせている日常に感謝してほしいと話したほか、事件を風化させたら拉致問題は解決しないと語りかけました。 (第一鹿屋中学校3年) 「自分の家族がもし拉致されたら恐怖で仕方ないし、絶対に帰国してほしい」 (第一鹿屋中学校3年) 「拉致問題を本当に風化させてはいけないと強く思いました。自分がそれをみんなに伝えていけるような立場になれたらなと思う」 2人が拉致された日置市では今月11日に情報提供を呼びかけるチラシが配布される予定です。